電子書籍の盛隆と紙媒体書籍の苦戦は常に何度となくお伝えしている通りで、【マガジンとサンデー、どっちが売れてる? 少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2010年1月~3月データ)】あたりを見ても、うなりたくなるような数字が並ぶ。先日も集英社の隔週刊誌「ビジネスジャンプ」と「スーパージャンプ」の増刊的な立ち位置の「ビージャン魂」「Ohスーパージャンプ」が相次ぎ休刊を発表した(つーか、今出てる号が最終号)。
後者は秋にも新創刊の予定がある云々と書かれているけど、前者は何もなし。また、既存の連載陣(結構人気があるものや話題作も多い)は一部が本誌に移行する模様だけど、もちろん全部では無く、相当数が連載を終了してしまうようだ。
雑誌業界全体が荒波にもまれている以上、再編は仕方の無い話。ただ、以前の【ビックコミックビジネス発売、ビジネス漫画の「難しさ」を考える】の時の出版不況と全面的に違うのは、単なる経済的な不況感だけでなく、メディアそのものの変革に後押しされているところがある点。つまり経済そのものが復調しても、出版業界自身がこのまま状態を復帰することは難しいな、というところ。
作家も活躍の場を与えられてそれなりに正当な報酬と名誉と将来を提供され、出版社もビジネスが出来、読者も素敵なコンテンツを「適正な対価の支払いと共に」堪能できる。そんなモデルケース、早く確立されて普及しないかな、とつくづく思う。もちろん漫画だけじゃなくて、当方のように文章を書くのが好きな人にとっても、だね。。。。
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