若者のテレビ離れ、若者のクルマ離れ、若者の新聞離れ、若者の読書離れ、若者の理系離れ、若者の映画離れ、若者の酒離れ、若者のセックス離れ…etc。近頃の新聞やテレビ報道や週刊誌などのマスメディアは「若者の○○離れ」というフレーズを乱発する。不況や少子化などの責任を若者に負わそうとするようなニュアンスもあり、若者は身に覚えのない罪を宣告されたような釈然としない気分を味わう。
(中略)
そんな中でいつものように犯人探しが始まる。犯人はマスメディアを消費している層が傷つかないようにいつも巧妙に選ばれる。政治が悪い、官僚が悪い、暴力コンテンツが悪い、切れる10代が悪い、そして今回は若者が悪いというわけだ。
もし、新聞やテレビ報道や週刊誌の主な消費者層が中高年ではなく、若者だったとしたらまったく逆の現象が起こっていただろう。実際、若者が多いインターネット上には、「老害」という呼称や、高年齢層に若者が搾取されているという主張や、年寄りが社会の中核にいつまでも居座るから閉塞感がまん延するんだという主張が溢れかえっている。つまり悪者は中高年だというわけだ。
「若者の~離れ」「~すぎる~」など、金太郎アメのように繰り返されるありきたりな表現。そのうち前者についての分析。当方も色々な記事の端々で触れてるけど、要は「人身御供」を、発する側のメディアがあまりダメージを受けない対象である若年層に求めたというわけだ。「若者叩いたって、別にうちのお得意様じゃねーから、いいんだよー。郵便ポストが赤いのも、景気が悪いのも、近所のスーパーで特売品が買えなかったのも、みんなみんな若者のせいだゾ」という本音なわけね。タイトルにあるように、若者は半ば気が付いていて、その表現自身から離れている感はある。
まぁ、報道側は否定するだろうけど、第三者的な観点で見れば、否定するだけの材料はないわな。どこぞの国のどこぞの政党がやってる「(敵対政党名)ガー」「コクミンガー」「カンリョウガー」「アメリカガー」「チホウガー」と責任を転嫁してるのと同じわけ。
……道理で仲が良いはずだ。
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