最近は「電子書籍元年」といわれ、本を読むスタイルが変わろうとしてます。つまり読者は、読みたいときに、読みたいものを、読みたい形式で、読みたいところだけ読みたいということになります。では、具体的にどんな読者スタイルが考えられるのでしょうか。
(中略)
中には紙の「本」の消滅を恐れたり、子どものたちへの悪影響を論じたりするなど、相当な危機感を持つ人もいるようですが、そこまで心配する必要があるのでしょうか。
本の電子化はアナログからデジタルへの移行ととらえることができます。他のメディアのデジタル化の際にも、それを嫌った人が多くいました。ですが、今でもレコードを聞く人やフィルムカメラを使っている人はたくさんいます。それは、アナログ製品のよさを理解しているからです。
紙の本も当分発行され続けるでしょう。だからといって、液晶画面上で小説などを読むことを読書と認めないのは、おかしいと思います。読書の楽しみ方は多様だと思います。
本サイトの記事でも何度か触れてたけど、どうして電子媒体と紙媒体でくっきりと分けて電子媒体だからダメだ、紙媒体でないといけないという論調が大声で叫ばれるのかなと考えていて。今件記事にはまったくもって同意した次第。「読書」って「書を読む」わけだけど、この言葉が出来た時にはアナログ・紙媒体しかなかったから「書=紙に書かれたもの」なんだよね。不特定多数に意志を伝えて記録する文字列を媒体に描いたものが書籍なんだから、その先は紙だろうとデジタルだろうと変わらないはず。例えば石板や木簡、果てはプラスティックコーティング上に書かれた、彫られた文章は読んでも読書じゃないの? 読書でしょ?
結局紙媒体でないとダメ云々ってこだわり続けてるのは、読書そのものがではなく、紙媒体周りの権益を守りたいがためにいってるんじゃないかな......と思われても仕方ない気がするよ。まずは文章を愛そうよ。
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