【更新】「退職」を「転進」と表す新聞社

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[朝日新聞社「希望退職」に記者が大量応募]


新聞・雑誌の実売部数を調査する日本ABC協会の、いわゆる「ABC調査」で、『読売新聞』が一千万部を維持している一方で、『朝日新聞』が朝刊で八百万部を割ったことが、六月末の調査で明らかになった。

同社では、六月から同社の「転進支援制度」に基づき、社員の早期退職を募集した。期限は九月三十日で、四十五歳以上が対象。同制度は、定年の六十歳まで勤続すれば得られる収入の半分を、退職金に上乗せすることが特徴。

このように、有利な制度であることから、七十名ほどが応募した模様だ。内訳は、編集所属が四十人前後で、残りが広告や販売。大阪の編集のナンバー2とされた記者も含まれている、といわれている。編集部門からの大量応募は予想外だったようで、人事部門は記者の穴埋めに慌てているようだ。


【読売1000万部維持、毎日は前期比マイナス3.85%...新聞の発行部数などをグラフ化してみる(2010年前期分データ更新・半期分版)】のトリガーにもなった、朝日新聞社の内情を語ったこの記事、読み返せばお分かりの通り「ようで」「ようだ」との観測部分がちらほら見受けられ、100%事実と言い切ることはできない。ただ、断定している部分もあるし、大手新聞社やテレビ局が加速度的に経費削減をしていることは、公開されている資料や財務諸表などからも明らか。もし事実と違っている部分があったとしても、さほど差異はないのではないかな。

で。「経費減らして質の高い構成員が居なくなって、質の低下と部数の低下、下げ止まるのはどちらが先かな」という心配などはともかくとして。この制度の名前「転進支援制度」っての、誰も問題にしてないのかな。「退職」とするところを「転進」と言い回しをかえてイメージでごまかすあたり、報道が一番やっちゃいけないことだと思うんだな。それに「転進」って、朝日新聞などが嫌っている、旧帝国陸軍がガダルカナル島から撤退する時に外部向けに使ったキーワードそのものなんですけど。

......そうか。それをも意識してるわけか。

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このページは、不破雷蔵が2010年10月12日 12:35に書いた記事です。

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