【更新】「答えたい人だけが答えてる」それはインターネット調査だけかしら?

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[記者の目:世論調査「固定電話対象」は正確か=福田昌史]



だが、これらの数字を見る際に注意しなくてはならないのは、どのような人を対象に回答を求めているかだ。

ネット調査は、「調査会社の登録モニターが対象」と「調査のホームページを見た人なら誰でも回答できる」の2種類に大別できる。

登録モニターは通常、調査会社の募集に自ら「答えてもいい」と応募した人。この全員が対象でも、その中から無作為に選んだ人が対象でも、「有権者の縮図」にはならない。まして、誰でも回答できる調査は、無作為抽出の世論調査とは根本的に性格が異なるし、同じ人が何回も答えられる場合も多い。ネット調査は、回答者に限った意見の分布を示すだけで、有権者全体の意見の分布を示す「世論」と同一視できない。

都合のいい数字だけを取り上げ、利用するのは間違っている。この命題は、我々報道する側にもあてはまる。信頼できないデータに基づく主張は避けるべきだ。(世論調査室)


......と信頼できない記事を主張す、ゴホゴホゴホ。

もとい。ツッコミどころは山ほどあれど、覚書も兼ねて一つだけ。要は「インターネット調査は母体が偏る、答えたいと考えている人だけ。新聞社などが行う世論調査と比べたら正確じゃない」ということだけど。対面方式でも書類回答方式でも、質問したことに対して回答をしない人は沢山いるよね。単に面倒くさい場合もあるけど、調査行為をするところや内容に対して拒否的な意識を持つのなら、回答しないことでノーを突きつけることになっている。電話調査でも切る人はたくさんいる。

結局、「答えたい人だけが答える」ってのは、どのメディアでも変わらないんだよね。この方が主張するレベルでの「対面調査、郵送調査などのインターネット以外の調査が世論を反映している」というのなら、「質問を投げかけた人"全員"が回答者」じゃなけりゃいけない。例えばクラス全員に先生が質問用紙を配り、「週末の給食はポークカレーとビーフカレーのどちらがいいか、リクエストしなさい。好みの方にマルをつけて先生に渡した人から帰っていいですよ」と指示され、全員の回答を回収して調査した場合とかかな。

後は、この方、インターネットは全部同じですキリッ、みたいな主張してるけど、インターネット周りの調査だって海千山千なんだから、母体の精査してから結果を検証しようよと思うんだけどね。他の調査手法で、そういうことちゃんとしてたんですよね??

......まぁ、手間もかけたくないしお金ももったいないから、複数社で同じ調査結果使いましょうと提携しているくらいだからねぇ。あらあらうふふ。

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このページは、不破雷蔵が2010年11月27日 21:08に書いた記事です。

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