バンナム、開発体制を日本に戻すとの話

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バンダイナムコホールディングスは海外向けゲーム開発を日本中心に行う手法に回帰させる。今期(2011年3月期)に海外で大型タイトルを4-5本新規投入したが苦戦し、収益にも影響が出たため、管理権限の集中で投入本数を厳選する。石川祝男社長が14日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで語った。

石川氏は今期に海外投入したタイトルについて「80万-100万本の販売を見込んで開発費も大量に掛けたが軒並み苦しく、30万-40万本で終わった。一度にこれだけのタイトルを展開する体力が足りていなかった」と反省の弁を述べた。この苦戦が収益面で「数字的には一番足を引っ張っている」とも説明した。

同社長は、海外スタッフが「アメリカ人にはうける」と強く主張したことから展開したタイトルが「結果的にダメだった」と分析。「本当に売れるゲームは、日本人でもアメリカ人でもヨーロッパ人でも、根幹部分が面白いと思わないと無理」と強調した。

そのうえで「海外での開発は止める。現在はほとんど止めている」と述べた。具体的には、海外スタッフの発案を日本の本社側が分析し「『これならいける』と踏んだタイトルしかやらない」体制を敷いていると語った。結果として来期の投入数は激減するが、「1本が確実に目標を達成できるよう作って行く」としている。


バンダイナムコについては【バンダイナムコホールディングスの株主総会出席レポート(2010年6月編)】など都合三回に渡って総会に出席し、直に色々と話を聞いているので、思い当たる節があるわけで。例えば太字にした部分。現地スタッフの意見をうのみにしたら失敗しちゃった、ごめんなさいって......それ、上場企業の戦略判断としては最低のレベルですよ(汗)。今後は「日本の本社側が分析して~」とあるので、逆にいえばこれまでは日本側が分析してはこなかったということで。いいのかそれで。

こりゃ、来年の総会はかなり荒れますな。少なくとも問題提起材料として、これは覚えておかねばならないかしらね。

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このページは、不破雷蔵が2010年12月15日 17:15に書いた記事です。

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