[記者日記:若者は元気がない? /埼玉]
今年の新成人は全国で124万人。成人式発祥の地といわれる蕨市では、724人が大人の仲間入りをした。90年代末ごろ荒れる成人式が話題になった。式場に入らない、会場でおしゃべりする、酔って壇上で大暴れ......。
最近は荒れた成人式のニュースを聞かない。蕨の式典も平穏に終わった。おとなしい若者に、今度は「元気がないのか」と勘ぐってしまう。なにしろ、「自信喪失の日本」論がかまびすしいから。
成人式で色々とトラブルがあるのは毎年のことで、今年がまったくなかったわけじゃない。「聞かない」とすればこの当人の情報処理能力に問題があるのか、報道が取り上げなかっただけの話。【「『報道しないこと』これがマスコミ最強の力だよ」~あるマンガに見る、情報統制と世論誘導】なんて話もあるし、ね。
そもそも論として、騒動起こしたら「近頃の若者は」と目上目線で非難して、無かったら無かったでやはり「近ごろの若者は」と勘繰りを入れる。一体自称知識人の報道の人たちは、若者にどうしてほしいのだろうか。若者はどうすればいいのだろうか。
そうか。報道側からすれば、自分達のネタが欲しいだけなんだ。だからネタが見つからないので「何で暴れてくれないんだ、コンチクショウ」的な思いを託したわけだね。それなら納得できるし、今回引用した文章も道理が通る。
......でもそうだとしたら。当方はちょっと、見識を疑うな。「ちょっと、目からうろこだった。」じゃなくて。
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