1930年、コーヒー豆の大豊作が続くブラジルでは、過剰生産による激しい値下がりが深刻化していました。ブラジル政府がこの状況を打破するために、ネスレに豆の保存の開発を要請したことがきっかけとなり、ソリュブルコーヒーの開発が始まりました。
ソリュブルコーヒーとは、日本で一般的に呼ばれている「インスタントコーヒー」のこと。"ソリュブル"とは、英語で「可溶性」という意味で、お湯や水にも溶けやすいコーヒーの粉末や顆粒状の特長を表しています。
1890年代後半、日本人化学者の加藤博士の発明によって、既に存在はしていましたが、まだ一般に販売されるような代物でなく、それを商業化させるために、Mr. Max Morgenthaler(マックス モーゲンタラー)が率いるネスレ研究チームが7年という歳月をかけて開発を続けました。
そしてついに1938年、世界初のソリュブルコーヒー「ネスカフェ」がスイスで誕生、販売が開始されたのです。ネスカフェが日本に登場したのは誕生から8年後のこと。食糧に貧しかった終戦直後の日本では、米軍から放出された食糧物資は貴重なものでした。
そんな中に、コーヒー2g入りの小袋がありました。実はこのコーヒーこそが「ネスカフェ」だったのです。
こうして1946年に、日本に「ネスカフェ」が上陸しました。以来60年以上を経て、ネスカフェは今も日本人の間で親しまれています。
先程本家で挙げた記事【ネスレ日本、ネスカフェブランドのインスタントコーヒーを値上げ・コーヒー豆価格高騰で】で、色々と探している際に見つけたページ。インスタントコーヒーは日本人が発明していたこと、商業化はネスレによるもの、日本に浸透したのは戦後の進駐軍による援助物資によってであることなど、身近ながらも実はあまり知られていなかったインスタントコーヒーのトリビアが。【ネスレのページ】にはこのほかにもコーヒーに関する事柄を中心に「なるほど、そうなんだ」という情報が色々と見つけられる。機会があればチェックしておくと、色々とためになるよ。
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