【更新】院内暴力の話

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[「院内暴力」に危機感]



県内の医療機関で、職員が患者から暴力や暴言を受ける被害が深刻化している。先月には県内で、傷害や暴行の疑いで逮捕される患者も相次いだ。これらの「院内暴力」に対処するため、ここ数年、専門部署を設置したり、警察OBを常駐させたりする病院も増えている。県も今年度、暴力の予防に重点を置いたマニュアルづくりに乗り出しており、医療現場での対策強化が進んできている。

■深刻化

「何で俺を先に診察せんのや」。先月初旬、ある病院の救急処置室。路上で倒れ、救急車で運ばれてきた男が声を荒らげ、男性医師に突っかかった。病院には当時、心肺停止状態の別の患者がおり、その処置を優先したことに激高した。職員や看護師6人が取り押さえようとしたが、男は医師の胸を数十回突き飛ばし、病院が警察に通報。男は暴行容疑で逮捕された。

別の病院でもその数日後、「質問が気に入らない」と、職員の顔を殴った男が傷害容疑で逮捕された。「早く処置をしろと言って胸ぐらをつかんだり、備品を蹴ったりするのは日常茶飯事」「看護師の首を絞め、殺すぞとすごむ患者までいる」......。複数の病院の担当者がそんな現場の現状を明かす。ある病院が職員約100人を対象に院内で調査したところ、4割が「患者から、身体的暴力を受けた」との結果が出た。

県によると、県立の4医療施設では、2~3年前から医師や看護師への暴言が目立ち始め、次第にエスカレートしているという。最近では、被害に悩んで辞職した看護師も出ている。担当者は「理不尽な暴力にじっと耐えている職員も多く、把握できているのは氷山の一角。本当の被害は計り知れない」とため息を漏らす。


元記事には「対策」「予防」の話もあるので、是非ご一読を。院内暴力周りの貼り紙は、自分がかつて入院していた&通院している病院にもしばらく前から貼られるようになった。

医者と患者の数のアンバランスさや、特に高齢者が病院を待合所的な形で使う向きも出てきたことも一因だろうし、昔からこんな状況は多少はあったんだろうけど。考え直してみれば、社会問題化するほどに、表ざたになる機会が増えてきたのは今世紀に入ってからな気がする。定期的な統計データがないので確証はもてないのだけど(単発的なのなら、例えば【「クオリティペーパー」を創る人たち...医師団体が朝日新聞記事に抗議、そのやり取りを公開】にもあるように、医療スタッフの権威を無意味に下げるような存在も要因の一つなんだろうね。

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このページは、不破雷蔵が2011年2月25日 17:34に書いた記事です。

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