問題は6月~9月までの夏です。
最大電力の大きさと時間帯は季節によって異なります。今の季節は暖房が必要なため、少し寒くなる夕方の18時~19時に約4000万kWというピークが出ます。一方、真夏には、クーラーを使用するため、最も暑い14時~15時に多い時で約6000万kWというピークが出ます。これは年間を通してのピークでもあり、この時期に東京電力やその関連企業のオフィスを訪れると、電気を消して真っ暗な中で仕事をしている異様な風景が見られます。このことがマスコミで報じられているのを見たことがありませんが、電力供給を続けるためにまず自らが省エネを行っているんです。
ちなみに、やや冷夏だった平成21年の東京電力の最大電力は7月30日14:00-15:00に記録した5450万kWです。平成22年についてはデータが公表されていないために何とも言えませんが、通常は、6000万kWに近い需要があります。つまり、これまで東京電力は、6300万kWの発電設備でかなりのコストイフェクティヴな運用をしてきたわけです。
また、新潟地震で柏崎刈羽原子力発電所が停止した時には、東北電力から融通電力があったのでなんとか乗り切りましたが、今年の夏は東北電力からの融通は期待できません。そんな中で福島第一・第二原子力発電所の940万kWが絶望ということは、たとえ4月末に計画停電が一時終了したとしても、今年の夏には確実に計画停電が復活するものと考えられます。
乾電池レベルならともかく、大量の電池を蓄電しておくのは難しい。アメリカで太陽発電の電力を充電しておくために、地下に巨大な空気の圧縮場所を作り、その圧縮エネルギーを電気と相互置換するってのもあるくらい(昼間は発電電力で圧縮し、夜にその圧力を元に戻す過程で電力にコンバートする)。昨今の状況を鑑みるに、よほど劇的な状況の進展が無い限り、今年の夏は電力的に厳しいだろうな、ということで先日からUPSだのノートパソコンだのと色々と頭の中で思考を巡らせているわけだけど。それらに関する具体的な検証をしていて、「なるほどやはり」とうなづかせてくれたのがこのサイト。数字的に計算しても、どうしても足りないんだよね、電力。西日本からの電力を融通できる仕組みがもう少し何とかなれば、もう少し状況は改善するけど、被災地での復興作業には多量の電力を使うことを考えれば、プラスマイナスゼロ。
出来ることから手を打たないといけないねえ。。。
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