過酸化水素水の需給ひっ迫、設備能力の3/4が停止・計画停電も大きな影響

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【東日本大震災 過水 ひっ迫深刻 設備能力の75%が停止】


過酸化水素の需給ひっ迫が深刻になってきた。東日本大震災と関東地域における計画停電の影響で、国内5社・7工場の設備能力の75%が停止を余儀なくされている。国内の過酸化水素市場は、2010年の生産が21万6000トン、出荷が20万トン(自家消費3万トン強)となっており、需給は均衡していたが、一転して需要業界では手当難が表面化しつつある。

需要面では、紙・パルプ業界の無塩素漂白法(ECF法)が最大用途となっている。また、家庭用殺菌剤などトイレタリー用薬品向けも増加しているほか、高純度過酸化水素が電子・半導体向けに急増している。

こうしたなか、東日本大震災によって船輸送など物流インフラ、原材料調達面での支障に加え、東京電力の計画停電にともない連続的な稼働ができず、設備が停止する事態となっている。業界の推定では、能力の約75%が停止せざるを得ない状況となっている。

このため、需給バランスは急速に引き締まってきた。最大需要家の製紙、半導体業界、繊維、殺菌剤などの需要家は手当難のために、インフラが回復しても稼働できない状況になりつつある。


要は流通網が回復して工場施設がうまく周り出しても、計画停電のために過酸化水素の生産が満足に行えず、それを使う関連業界の首が回らない状態になっている、と。先に【出版物のインキ業界、材料・生産力・流通力不足で「非常事態」を宣言】で触れたインキ業界以外に製紙業界、半導体など、かなり生活に直結する部分の生産量が激減しかねない。

東京電力・東北電力以外の地域での生産はどうなっているか気になるけど、少なくとも1/2~3/4がこれらの地域に集中している計算になるよねぇ。相当まずいような。。。


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このページは、不破雷蔵が2011年4月 1日 08:16に書いた記事です。

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