インキ最大手のDICは代替原料の調達や海外品購入の検討を進めるなど対策を急いでおり、製品供給の維持に全力を挙げる構えだ。
また、主原料の1つである顔料を生産するDIC・鹿島工場も付帯設備などが被災。現在、早期の稼働再開を目指して復旧作業を急ピッチで進めるとともに、在庫や海外拠点からの調達、外部購入などで対応するとしている。
並行してDICは、製品供給維持に万全を期すため、供給不足が懸念される主原料について代替原料ソースの探索や代替技術の活用なども検討。場合によっては品種の絞り込みや、スペックダウンも視野に入れる。
同連合会では、「こうした未曾有の難局に対し、さまざまな可能性を追求していく」としているが、「非常に厳しい現実を突き付けられている」と危機感を隠さない。今後、インキメーカー各社との連携や情報交換を密にするとともに、インキ使用量や色数、ページ数の抑制を印刷・新聞業界などに引き続き求めていき、事態の打開に全力を挙げる。
先に本家で挙げた【出版物のインキ業界、材料・生産力・流通力不足で「非常事態」を宣言】の、原材料生産側からの事情情報。顔料不足はDICの向上が被災していること(【東北地方太平洋沖地震による影響について】)、品種の絞り込みや品質の一時的なダウンも考慮に入れている。ってことは品質はともかく絞り込みはタバコと同じようなものだな。
「インキ使用量や色数、ページ数の抑制を印刷・新聞業界などに引き続き求めていき」ともあるけど、すでにこの影響がかなり出ているとの話を複数ルートで耳にしている。普段手にとっているチラシや雑誌の紙質が落ちたり、ページ数が減っているのに気がついた人も多いはずだ。ページ数が減れば広告を載せる場所も減るので、広告代理店関連も頭を抱えているとのこと。
直接の地震・津波・液状化現象による被害はともかく、二次的災害・人災・菅災・民災の部分は一刻も早く打破してほしいものだねえ。
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