国立環境研究所の研究グループが過去に行った放射性物質を取り込む細菌の研究で、水中の放射性物質が放射線を出す能力(放射能)を10分の1まで下げる細菌を発見していた。福島第一原子力発電所の事故で放射性物質の環境汚染が懸念される中、浄化手段としてあらためて注目される。ただ「簡単に増えるため大量培養は難しくないが、海水の中で利用できないことや温度や酸性度の条件で制約がある」(冨岡典子主任研究員)など実用化には課題があるようだ。
チェルノブイリ原発事故以来、放射性セシウムが多量に環境中に放出され穀物やきのこなどに高濃度に濃縮され問題視されているという話があり、だったらその仕組みを確認し、さらにそれを逆利用して「細菌にセシウム集めさせて除去できないかな?」というのが今研究の主旨。ある程度特定の環境を創る必要があるけど、32時間で濃度を25%にまで減らすことが出来たとの話(新聞の1/10云々ってのは、「土壌中に存在する細菌の約1/10がセシウムを濃縮する能力を持っていることが明らかとなった」の部分の読み間違いかも)。
現時点では条件が限定されるのが難点なのと、濃縮したあとの細菌の処理問題もあるけど、注目したい話ではあるよね。
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