フードデザート問題

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フードデザートとは,社会・経済環境の急速な変化の中で生じた生鮮食料品供給体制の崩壊と,それに伴う社会的弱者層の健康被害を意味する社会問題です. 近年欧米諸国では,フードデザート(food deserts)が問題視されています.スーパーストアの郊外進出が顕在化したイギリスでは,1970-90年代半ばに,inner-city / suburban estateに立地する中小食料品店やショッピングセンターの倒産が相次ぎました(Guy 1996).

その結果,郊外のスーパーストアに通えないダウンタウンの貧困層は,都心に残存する,値段が高く,かつ野菜やフルーツなどの生鮮品の品揃えが極端に悪い雑貨店での買い物を強いられています.イギリスでは,彼らの貧しい食糧事情が,ガンなどの疾患の発生率増加の主要因であると指摘する研究報告が多数見られます(Davey Smith, D and Brunner, E 1997).

一方,アメリカではフードデザートエリアにジャンクフード店が入り込み,肥満問題が発生しています(Swinburn ほか2004,など).フードデザートは,単なる買い物不便にとどまる問題ではありません. その背景には,社会格差の拡大や社会構造の変容,都市構造の変化,食育問題など,様々な問題が介在しています. 欧米では,フードデザートは,社会的排除(Social exclusion)問題の一種として,政府レベルでの対策が進められています(Wrigley 2003ほか).


先ほど本家サイトで挙げた【セブン-イレブン、茨城県城里町で買い物弱者対策として移動販売「セブンあんしんお届け便」の運用開始】のリリースの中で「フードデザート」という言葉を初めて目にして「食べ物とデザートだから、食事全般の問題かな」と思ったけど、どうもつじつまが合わず。ちょいと調べたらこういう話だったわけで(つまりデザートとは果物とかじゃなくて砂漠の方ね)。

上のリンクのサイトやその他の検索結果のページにあるけど、この「フードデザート問題」って先進国病みたいなもので、諸外国でも先行して起きていて、連動してさまざま問題へも派生しているみたいね。ただ、先行諸外国と違い、日本は「比較的」狭い国土であること、さらにはある程度インターネットが普及してから本格的に問題視されるようになってきたってこともあるので、これまでの手法も参考・導入しながら、新たな方法も模索する必要があるかな~と。

例えば同じく今朝上げた【au、分かりやすいメニュー表示をするAndroidスマートフォン用ホームアプリ「かんたんメニュー」を無料配布】。これをタブレット機向けにした上で、通販用のツールを創るとかさ。まぁ思い付き、思い付き、と。

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このページは、不破雷蔵が2011年5月13日 07:51に書いた記事です。

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