【三菱航空機とボーイング、MRJのカスタマー・サポートに関する契約を締結】
2011年6月22日パリ発 三菱航空機とボーイングは、三菱航空機が開発を進める次世代リージョナルジェット機である MRJ(Mitsubishi Regional Jet)のカスタマー・サポートをボーイングが提供することで合意、本日、パリで開催中のエアショーにおいて両社よりその業務体制を発表しました。
三菱航空機株式会社の江川豪雄社長は、「本日、ボーイング社とMRJのカスタマー・サポート支援に関する契約を締結しました。MRJはこれまでの常識を覆す革新的な航空機であり、21世紀の時代にふさわしい航空機です。この度の契約で、ボーイングの支援により最良のカスタマー・サポートをお客様に提供することが可能になり、お客様の競争力と収益力の向上に大きく貢献します。さらに、この協業により、三菱航空機とボーイング社の関係が大きく発展してゆくものと確信しています」と語っています。
当契約の下、ボーイング民間航空機部門内のボーイング・コマーシャル・アビエーション・サービセズは、MRJの部品調達・在庫計画の策定、現地サービスを含めた各種サービスの運営など、24時間/365日体制でカスタマー・サポート サービスを提供します。三菱航空機は、既に業界内で高い評価を獲得しているボーイングのカスタマー・サポートを活用しながら自社によるカスタマー・サービス体制の構築を目指す一方、MRJの営業活動を強化します。
ボーイングの民間航空機部門社長兼CEOのジム オルボーは、「三菱航空機のカスタマー・サポートを支援出来ることを非常に嬉しく思います。当社のゴールは、ライフサイクルを通してMRJの価値を最大限に高めることであり、それが三菱航空機の市場での競争力強化につながるものと確信しています」と述べています。
ボーイングはまた、三菱航空機独自のサービスとメンテナンス用ウェブサイトを展開するための最新テクノロジーも提供します。このウェブサイトは利便性も高く、メンテナンスや交換部品の必要性を予測、検知するために必要なアプリケーションとデータをユーザーに供給します。
このウェブサイトは、ボーイングのお客様用ウェブサイトであるMyBoeingFleet.comを基に作成されるもので、航空機データをリアルタイムでモニター、収集、解析するボーイングのAHM(Airplane Health Management System)を活用する際のツールにもなります。MRJの運航会社は、このウェブサイトを利用することにより、最短時間でのメンテナンス作業が可能となります。
ボーイングは、三菱航空機の主出資者である三菱重工業と、ボーイング製民間航空機および戦闘機の製造面で長年にわたる友好関係を築き上げてきています。
航空機運用面で長年の経験を持つボーイング社のノウハウを吸収することで、三菱飛行機は後々MRJを独自で切り盛りするようになるのだろうし、ボーイング社としては自社形式の運用方法をMRJで行わせることで関連アイテムなどをセールスできる可能性が出てくるし、少なくとも親会社の三菱重工業に大きな恩を売ることが出来る。どちらにとってもプラスとなる契約。
見方を変えれば、ボーイング社がそれだけMRJを高く買っている証でもあるやね。
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