先日の【液晶テレビ消灯=1.7台分のエアコンをスイッチオン、または4台分の「エアコンの温度設定」を2度下げられる】で野村総研の数字をちょいとピックアップしたところ(&世間で騒がれている話の裏付け)、あちこちから賛否両論のツッコミ。一番多かったのは「どこそこで売ってる最新型のテレビの消費電力は云々だから220Wもあるわけない」というもの。
一瞬なるほど、と思ったけど、その話って、「直前に全世帯が最新型のテレビに買い替えた」というのが前提になるよね。でもテレビやエアコン、冷蔵庫と同じように、白物家電って滅多なことじゃ買い替えない。ということで、フェルミ推定レベルの計算をするための材料を揃えてみる。
まず、自宅に複数台テレビがあっても、一度に観るのは一台。だから複数台が一世帯に存在しても「最新の」一台で考える。で、テレビ普及率は【テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(上)......テレビ・パソコン・ファックスなど(2011年分データ反映版)】にあって、毎年分のデータを逆算すれば、「毎年どれだけ薄型テレビの普及率が上昇していったか=購入されたか」が分かる。概算だけどね。で、薄型を導入していない世帯はブラウン管テレビを使っている、と。
で、各年のテレビの性能は【資源エネルギー庁の省エネ性能カタログ】で数年分は概算できるし(エアコンもしかり)、古い分は逆算で試算すれば良い。
さらに東電の2009年の調査結果によると(【『買い替えによるテレビの大型化と省エネのポイント』について~見落としがちなテレビの消費電力~】)、ブラウン管から液晶などへの切り替えの際に (台数が減る代わりに)大型化する傾向があるんだな、これが。
フェルミ推定レベルでも結構ややこしい計算になりそうなので、とりあえず覚え書き。ただ、現在の最新のテレビの性能だけで比較検討するのは間違っているし、テレビは買い替えの際に大型化する傾向があるのは事実だし、そしてエアコンも新しい方が省エネタイプのが多いってのも事実だからね。
サイズ別の普及率データ、どこかにあるのかなあ......。
あと、「一択云々」という話もあるけど、買い替えなどの面倒なステップを踏まず、「冷蔵庫を消す」などのような非合理的な話をのぞき、一番気軽に出来る代替措置ということで、エアコンに代替しうる対象としてテレビを選んだってのもあるからね。
※記事掲載直後、エアコン&テレビと、電気&室内温度の件でご指摘が。、
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