「埋蔵電力とやらを探せ!数千万kWあるって有名な学者が言ってた」「162万kWだけです」「嘘つくな、もっと探せ」「厳密に調べたら128万kWでした」

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【自家発設備の活用状況について(2011年7月29日、経済産業省)】




↑ 「余剰あるが売電不可」とした理由を火力発電設備でみると以下のとおり。
↑ 「余剰あるが売電不可」とした理由を火力発電設備でみると以下のとおり。


○結果概要
・「余剰があり電気事業者に売電可」とする回答は114万kWであり、これに未回収分を推計加算したところ、自家発全体で128万kWが売電可能と推計しました。
・「一般電気事業者へ売電済み」との回答は324万kWありました。この「売電済み」に上記の「売電可」を合計すると、452万KWとなります。


【「埋蔵金」詐欺の次は「埋蔵電力」詐欺...詐欺行為の宝物庫やぁ】で挙げた後、いくつか「嘘だ」「御用機関だから信用ならないので信じない」という強烈なで、もといツッコミをいただいた件。タイトルでほぼ結論が出ちゃってるんだけど、

「何か世の中反原発で盛り上がってるから先頭に立ってその姿勢見せればウケるな」
「ウケたっぽいけど、電気足りないよ、どうしよう」
「ちまたで『埋蔵電力』とか言ってるよ。『埋蔵金』と言い回しが似てるし、ぼくらにぴったりだ。探せ探せ」
「(1万kW以上の事業者87%に確認して、そこから推計したところ、全国で162万kWしかありませんでした)」
「そんなわけないだろ、ぼくのいう事に間違いは無い。お前らウソついてるんだろ、もっと探せ探せ」(書簡も送りつけて圧力)
「(届け出全体の89%にまで拡大して調べましたが、128万kWしかありませんでした)」
「え......」←今ここ


という流れ。で、資料をよく見ると分かるんだけど、確定概算値(114万kW)のうち、ピークタイム(昼間)に売電が可能なものとなるとさらに少なくて、43万kWでしかないんだよね。資料同様の係数使って概算すると、48.3万kW

「非常用電源は?」という話もあったけど、「停電時に備えた防災目的用のバックアップ電源。環境規制もない」「そもそも系統と接続しておらず、売電は不可」だから利用は出来るはずが無い。例えるなら、「ベランダでバケツに溜めている防災用のお水を、水不足だから上水道に混ぜるよ!」というようなもの。

PDFの後半部分には、各種自家発設備の概要が分かりやすく、写真付きで描かれている。一度報告した事象について再度、ここまで丁寧にやらないと分からない(上の動画を見ると、それでも分かってない、納得していない感があるけどね)というあたり、現場で作業している人達の苦悩がしのばれる次第。というか、間違った前提の基に想定される計画ってのは、うまくいくはずないんだよ? カレー粉の代わりに板チョコレート買ってきても、カレーライスは創れないよね?

「埋蔵金」にしても「埋蔵電力」にしても、結局山師らが語る妄想でしたとさ。おしまい。


......さて、どのような形で「総括」が行われるのかしらね。

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このページは、不破雷蔵が2011年7月30日 08:48に書いた記事です。

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