埋蔵金、埋蔵電力など「埋蔵~」とかの話。あるいは「隠し~」でもいいんだけど。これらの言葉に共通するのは、「新たに創生する」「生み出す」のではなく、誰か別の人の所有物を探り出して横取りし、自分のふところに納めようとする行為ということ。
言い換えれば「自分で考えたり創ったりするのは面倒。楽して一発逆転したい」「一発当てたいな」という考え。糸井さんの埋蔵金探しの場合は半ば以上イベントと化してたけど(あるいは舞台の設定かな)、普通のおおもとの埋蔵金だってそういうもんだよね。一攫千金とか、海賊船のお宝探しとか。
あとは『ドラクエ』シリーズの「タンスの中のコイン」が好例かな。プレイヤーにとってはラッキーだけど、住民にとってはたまったもんじゃないよね、良く考えれば。勇者だからって自宅のタンスを探られて、財布やへそくりを持ってかれちゃうんだよ?
他人が築きあげたり、想いをこめて積上げたものを横取りするという考えが根底にあるんだよね。こられらの言葉を語る人達には。だからこそ「埋蔵」「隠し」という言葉を積極的に使ってしまう。
同時に聞き手に対して、「あっと言う間に大儲け」「誰もが当てればすぐにハッピー」的なイメージを湧かせやすいってのもあるけどさ、その言葉の魔力として。だからこそ、まさにペテン師・詐欺師がよく使いそうな言い回しだよね。
どこぞの党の方々が赤旗振りまわして大騒ぎした「埋蔵金」もそうだけど、昨今の「埋蔵電力」の件で、言葉の奥底に潜む意味に、確信を持った次第。自分達で対策を創造して解決へ導くなんてつもりはないんだな、基本的に。
宝くじとか競馬の場合は、あらかじめリスクを背負っているし、インチキしない限りは胴元が儲ける仕組みなので、特に問題は無い。「埋蔵~」「隠し~」と名付けられているものの多くは、自分で創生努力をせずに、一発当てて楽したいという下衆な心境(と同時に、誰にでも存在する、誘惑される可能性のあるものでもある)が色濃くにじみ出てる。いわゆる「埋蔵金」一つとってもそうじゃん。結局ペテンだったわけだし。
まあ、大抵において、そんなに旨い話は無い、と。
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