[NY株急落=10カ月ぶり低水準―米格下げで〔米株式〕(8日)]
週明け8日のニューヨーク株式相場は、米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債の格下げや根強い世界景気への懸念を背景に、リスク回避の動きが加速し、売りが売りを呼ぶ「スパイラル(悪循環)」的な下落となった。
優良株で構成するダウ工業株30種平均は前週末終値比634.76ドル安の1万0809.85ドルと急反落、昨年10月4日(1万751.27ドル)以来、約10カ月ぶりの低水準で終わった。1日の下げ幅としては、過去9番目の下げとなった4日(512.76ドル安)を上回り、08年12月1日(679.95ドル安)以来の大きさとなった。ハイテク株中心のナスダック総合指数は同174.72ポイント安の2357.69で終了した。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前週末比2億8762万株増の25億3631万株。
S&Pが5日、米国債の格付けを「AAA(トリプルA)」から「AA(ダブルA)プラス」に引き下げると発表。既に欧米をはじめとする世界的な景気先行き懸念で不安定化していた市場にとっては追い打ちとなり、投資家のリスク資産売りが加速。週明けのアジア、欧州の株式市場に続き、ニューヨーク市場でも全面安となった。
先日の米国債格下げが、欧州での債務問題でごたごたしていた金融市場の混乱に拍車をかける形に。まぁ環境は整っていて、あとは何がトリガーとなるかという感じだったんだけど......。リーマンショック後の株価の乱高下が起きた10月を、日【2008年10月の市場展開を「ブラッディオクトーバー」と命名してみる】にもあるように、当方は「血ぬられた10月(ブラッディオクトーバー)」と呼んでいる。連鎖が続くと、下手すりゃ「血みどろの8月(ブラッディオーガスト)」になりかねないなぁ、勘弁してほしいなぁ、というのが今の心境。
まぁみんな分かっていたことが明確化されたって点ではプラスなんだけどね。格付けを基準として売買しているところが多くて、それが市場に色々と影響及ぼしかねないのよね。
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