[新素材:放射線で光るプラスチック 開発者が根室で実演]
【産学官連携により、革新的な放射線蛍光プラスチック(商標名「シンチレックス」申請中)の開発に成功~安価で高性能な放射線検出器の製造に大きく前進~】
放射線が当たると青く光るプラスチック製素材を、京都大の中村秀仁助教(放射線物理学)のチームが開発し、北海道根室市で12日、初のデモンストレーションが行われた。従来の素材よりも安価で加工しやすく、福島第1原発事故に伴う食品などの放射線検査への活用が期待できるという。
開発の基になったのは、市販のペットボトル。放射線が当たると青色発光する性質に中村助教が気付き、帝人化成(東京都)、放射能医学総合研究所(千葉市)との共同研究でペットボトル樹脂を改良して感度を高めた。「シンチレックス」と名付けられた蛍光プラスチックは、従来の放射線検出器に使われる物質と比べて製造コストが10分の1以下に抑えられるという。
従来放射線検出器に使われているプラスチックシンチレータと同等以上の性能を持ちながら、加工が容易でコストは1/10以下という、画期的な素材。元々通常のペットボトルにも備わっていた特性に目をつけ、それを洗練させたという感じかな。
コストが抑えられるってことは、安価な計測器が創られ得るってことで、今後関連機器の普及に大きく貢献しそう。しかし「シンチレックス」ねぇ......。よもやペットボトルがベースでこんなものができるとは。
※8月23日追伸:プレスリリースに「なお、「シンチレックス」は2011年9月発売予定ですが、シンチレックスを用いた「放射線探知機」などについては現在開発が進められているところです。」との文言が加わりました。9月には素材レベルでの販売が行われるようです。
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