日本のエネルギー自給率はわずか4%。この脆弱なエネルギー構造のもと、国内の電気事業は、伸び続ける需要や昼夜間における需要格差の拡大といった多くの課題に対応しながら営まれています。
かつては水力発電が主流だった日本の発電。やがて豊富で安価な石油を使った火力発電へと移行しましたが、オイルショック以降、発電方式の多様化が求められ、原子力や天然ガスなど石油に変わるエネルギーの開発と導入が進められてきました。
特に、確認埋蔵量の約6割が政情が不安定な中東諸国に偏在している石油と違い、原子力発電の燃料となるウランは、世界各地に分布しているので、安定して輸入できます。
さらに原子力発電は発電時にCO2を排出しないという点で、地球温暖化防止に寄与するとともに、他電源と比べ発電コストが安く、発電コストに占める燃料費の割合も低いため、安定したコストで発電できます。
こうした背景の中で、将来にわたって安定かつ経済的に電気をお届けするために、原子力をベースに、火力、水力など、それぞれの発電方式の特性を活かし、組み合わせる形が日本における「電源のベストミックス」と考えています。
先の【北海道・東北両電力管轄での最大電力動向】や【相次ぐ火力発電所の故障、原発補う連続運転で、か】などの話の中で、火力発電所の稼働形態について、どうも認識されていない部分が多いので、せっかくだから資料をもう一つ。
水力は天候次第だけど水が溜まっていればずっと同じくらいの電力を発することができるし、原発はメンテナンスで一度止まると結構な時間を費やすけど、動いている間はフル活動ができる。で、それらをベースとして、火力発電所や揚水発電所などを臨機応変に動かして、電力需給のバランスを取っているんだよ、という話。で、良く見ると分かるんだけど、夜は結構火力発電所は休んでいるわけだ。無茶な連続運転ってのは、あまり行われて無かったし、想定もしにくいものだ、と。
で、今ベースの部分が色々と面倒なことになっているので、火力発電所が代替をしなければならなくなってる。でも元々そういう使い方で連続使用は考えられていないので、こういう風に事故も増えているのでは......という話。
【北海道電力のデータ】だと、もうちょっと細かいのがあるね。
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