[民事再生手続き開始の申立てに関するお知らせ(PDF)]
当社は、平成23年9月26日の臨時取締役会において、民事再生手続き開始の申立てを行うことについて決議し、直ちに仙台地方裁判所に申し立てを行い、同日受理され、直ちに同裁判所より弁済禁止の保全命令及び監督命令が発令されましたので、お知らせいたします。このような事態となりましたことについて、株主及び債権者の皆様、その他当社関係者の皆様に対して、取締役一同、伏してお詫び申し上げます。
1.申立ての経緯及び理由
当社は、平成4年に設立され、当初は分譲マンションの販売代理事業を行っておりましたが、平成7年には分譲マンションの開発及び販売事業に参入し、東北6県の地方衛星都市を中心に分譲マンションの供給エリアを順調に拡大し、平成14年12月には株式を店頭公開いたしました。平成16年には賃貸用マンションや商業施設を開発して不動産ファンド等の機関投資家に一括売却する不動産流動化事業に進出し、同年、東京証券取引所市場第二部に上場、平成18年には東京証券取引所市場第一部に指定され、平成19年度決算においては、売上は700億円を超え、営業利益は62億円を超えるまでに業績を伸ばしてまいりました。
(中略)
平成22年5月には、純資産比率が悪化している状況において債権額に満たない価額にて担保資産を売却したことにより、一時的に債務超過となりましたが、債権残余部分の譲受債権者となった第三者から当社が額面以下で買入れ、消却することにより特別利益を計上し、債務超過を解消いたしました。以後、4回にわたり、同様の担保資産処分を行うことにより2010年度においては40億円以上の特別利益を計上し、負債の圧縮と債務超過回避の努力を重ねてまいりました。
このように当社は自助努力に邁進し自主再建を目指しましたが、当社の有利子負債は現時点においていまだに240億円以上残っており、さらなる返済猶予に必要な事業計画を策定するにあたり、有意な額の新規融資等を当該事業計画に組み入れずに、計画達成についての合理的根拠を示すことは極めて難しいと判断いたしました。このような状況下において、平成23年10月以降、さらなる返済猶予の承諾を得ることは極めて難しいと判断し、本申し立てに至った次第です。
3.負債総額
約24,888百万円 (平成23年7月末日現在)
4.証券取引所規則に規定する再建計画等の審査に係る申請の有無
有価証券上場規程第605条第1項に規定する再建計画等の審査に係る申請については、行わない予定であります。したがいまして、当社株式は、東京証券取引所が定める規程により、所定の期間を経た後に、上場廃止となる見込みであります。
ざっと見すると「リストラしたけどしきれなくて、有利子負債も大き過ぎて資金繰りがどうにもならないので、これ以上は自力ではムリ」という判断と読める。株価動向とか見てると、確かに今年度に入ってからそれらしい気配は感じられたけど、いわゆる「サブプラショック」後のリストラでごたごたする前の株価と比べたら誤差の範囲だし、精査の必要がありそうな気はする。
ともあれこれで、今年の上場企業の倒産周りでの上場廃止は4企業目。9月に入ってからはこれで2件目。「ブラッディ・オクトーバー」の再来になるのかねえ......。
いや、ね。東証の開示情報閲覧サービス見ると、8時に臨時取締役会開いて、8時50分に申し立てのリリースを出してきたあたり、かなりドタバタ感があるのよ。補足説明によると「無理に上場維持すると通常の民事再生手続きが受理されない可能性が出てきた云々」とか「より根本的な問題として、巨額の債務に対して担保価値が著しく下落していること、キャッシュフローが極めて不安定であること、今後不動産市況が急激に改善する見込みがないことが挙げられます」(原文ママ)とかあるんだけどさ。なんだろう、この、湧き上がるような違和感。
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