「長門有希ちゃんの消失」第三巻 読了

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【「長門有希ちゃんの消失」第二巻アマゾンで受付開始】などで紹介した、『涼宮ハルヒの憂鬱』の1エピソード『涼宮ハルヒの消失』における「消失世界」を舞台にし、さらに本作とは違った「IF」の世界をややコメディタッチで描いた漫画の第三巻。以前YouTube上で無料公開された後にOVA化された『涼宮ハルヒの憂鬱』のパロディ・コメディタッチ版『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』と同じ作者ぷよ氏が描く、非常に稀有なポジションの作品。

作者本人も語っている「リビルド」という言い回しにもあるように、本作の世界から「不思議要素」を一切取り除いた上で「消失世界」を創生し、さらに状況設定を一部いじった形にして再構築をかけたもの。

今回は例の「温泉周り」のエピソードを回収しているんだけど、「不思議要素」が無い世界でいかに原作に近いストーリーの流れを構築していくかが見せどころって感じで、それが非常にうまく出来ているところが今巻一番のポイント。また、第二巻までで「この部分、不思議要素のある原作と同じ流れっぽく説明されているんだけど、どうやって説明づけるんだろう。もしかしてその部分で原作とのつながりが?」との期待&不安を持たせた部分もしっかりと「処理」してる(第二巻のところで「不思議要素が残っている描写がいくつか見受けられる」ってコメントしたやつね)。

各人の行動パターンやセリフなども原作に沿っているので、読者にも「並行世界」的な読ませ方をしている(要は「まったくの別物」では無い)あたりが安心感を持たせてくれているのもマル。ただこの後、どうやって話を進めていくのか、プロットが大変だろうなあ、とは余計な心配かな。


(最終更新:2013/08/24)

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このページは、不破雷蔵が2011年9月19日 17:18に書いた記事です。

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