【更新】マイコプラズマ肺炎の流行は耐性菌の浸透が起因か

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[抗生物質効かない肺炎が流行(NHK)]
【東京都感染症情報センター-疾患別情報-マイコプラズマ肺炎】
【マイコプラズマ肺炎と病原体の検出(神奈川県)】

↑ 患者報告数(国立感染症研究所調べ)
↑ 患者報告数(国立感染症研究所調べ)

↑ 東京都におけるマイコプラズマ肺炎の発生状況
↑ 東京都におけるマイコプラズマ肺炎の発生状況


マイコプラズマという細菌による肺炎が、ことし、子どもを中心に流行していますが、これまで効くとされていた薬が効かない「耐性菌」が多いことが分かり、専門家は、症状が長引いて重症化するおそれがあるとして、注意を呼びかけています。

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌が原因で起こる肺炎で、発熱や全身がだるくなるなどの症状が出るとともに、せきが長く続くのが特徴です。マイコプラズマは、これまで、「マクロライド系」の抗生物質が効くとされ、医療現場で最初に選ぶ薬として使われてきました。しかし、北里大学北里生命科学研究所が、ことし、東京や広島など5つの病院の患者から検出されたマイコプラズマを調べたところ、86%が「マクロライド系」の抗生物質が効かなかったということです。

調査した北里大学北里生命科学研究所の生方公子特任教授は、「マイコプラズマの耐性菌は、ことし急速に広がっている。症状が長引いて重症化するおそれがあるため、医師は、従来使っていた抗生物質が効かなくなっているということに注意して、診療に当たってほしい」と話しています。


【「マイコプラズマ肺炎」をまとめておく】の続報。年々累計数が増えている感はあったけど、一つ目のグラフ(神奈川県提供の奴)ではっきりした。そして今回のNHKの報道で、昨年に比べて飛躍的に増えているのは、やはり今年に入ってから「進化」したともいえる耐性菌の比率が高まったからという感は否めない。

感染症情報センターの週報最新号

これまでは蛋白合成阻害薬であるマクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)が第1選択薬とされてきたが、以前よりマクロライド系抗菌薬に耐性を有する耐性株が存在することが明らかとなっており(IASR速報http://idsc.nih.go.jp/iasr/rapid/pr3814.html、IASR特集:マイコプラズマ肺炎http://idsc.nih.go.jp/iasr/28/324/tpc324-j.html)、近年その耐性株の割合が増加しつつあるとの指摘もあり、注意が必要である。


くれぐれも注意が必要だヨ。

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このページは、不破雷蔵が2011年11月17日 16:03に書いた記事です。

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