大本のデータは厚生労働省の人口動態調査。2009年までは速報値としての月次、それ以前は確定報としての年次(内部には月次確定数もあり)データが収録されている。最初にグラフで気になったのは、今年も含めて3年分しか掲載されていないこと。ピンとくるものがあったので、とりあえず2000年以降のを片っ端から収集。
まずは単純に折れ線グラフ。ごちゃごちゃになったので2003年以降のに限定したけど、それでも何となく「濃い青の方が下っぽい?」というのは分かる(昔:青 直近:赤 の系統色でカラーリングしてあるため、青っぽいほど古いデータになる)。
↑ 人口動態調査に基づく月次白血病死亡者数(2009年以降は概数、それ以前は確定数)
で、「何となく」を確証づけるため、2010年までの年間累計値を算出し、これをグラフ化。
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(2009年-2010年は概数値累計、それ以前は確定数)
縦軸最下層に注意する必要があるけど、ともあれ毎年漸増している事が分かる。漸増の理由はこの値だけでは判断できないけど、素人考えとしては「がん」と同じような部分もあるんじゃないかな(他の病気による死因が減る云々)。
そして気になる今年の分も反映......だけど、今年はまだ6月分しかデータが上がってきてないので、各年6月までの累計値で作ったグラフが次の図。
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(各6月まで累計)(2009年-2011年は概数値累計、それ以前は確定数)
多少2010年からの上昇値が大きいように見えるけど、2000年~2001年の事例もあるし、次以降の増加率計算などで見れば、むしろ大人しい範ちゅうなのが分かる。
続いて2011年の分を推計した上で、年次累計グラフを生成し直す。2011年は6か月分のデータがあるので、単純に2倍すればいい......というのは少々気が引ける。季節による定例的な偏りが生じている可能性があるからだ。そこで過去の分について毎年1~6月の累計を算出して、その年の全体値に対する比率を計算。そしてその平均値を出した上で、2011年にあてはめる。この計算方法なら、季節によるぶれを防ぐことが出来る。
そうして出来たのが次のグラフ。
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(2009年-2010年は概数値累計、それ以前は確定数)(2011年は下記手法に基づく推算)
ごく普通の漸次増加グラフの出来上がり、となる。
ちなみにこの2011年分の試算値も含め、毎年の前年比増加率を算出したのが次のグラフ。
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数・前年比増加率(2009年-2010年は概数値累計、それ以前は確定数)(2011年は下記手法に基づく推算)
まぁ、世はすべてことも無し、という次第。今件に関しては、ね。もちろんモニタリングは必要だけどね。
※12/7 17時半追加
記事掲載の後、一部のグラフについて「こういうのは棒グラフじゃなくて折れ線グラフで描くんだよ、このオタンコナー(ry」という意見を目にしたので、せっかくだから折れ線グラフにしたのも配しておく。
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(2009年-2010年は概数値累計、それ以前は確定数)
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(各6月まで累計)(2009年-2011年は概数値累計、それ以前は確定数)
↑ 人口動態調査に基づく年次白血病死亡者数(2009年-2010年は概数値累計、それ以前は確定数)(2011年は下記手法に基づく推算)
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