[マスコミなど対象にセミナー 被災地神社で先人の叡智学ぶ 神社本庁]
【津波と神社(1)】
■海と神社
神社本庁の調査によれば、陸奥(東北の太平洋岸)にある式内社100社のうち、社殿に被害があったのは、近世以降に移転した2社のみとのこと。しかし比較的内陸にあるとは言え、神社と海の関係は深い。
(中略)
興味深いのは、微地形や屋敷林・鎮守の森などが津波被害を緩和する効果を持つこと。今回の津波では幅400mの防潮林、堀、田などが海岸線の多重防護壁として機能した。毎日新聞社提供の写真を見るとわかるように、わずかな標高差でも、小高い場所を津波が避けていることがわかる(+屋敷林のおかげで、津波のど真ん中にあったこの家は軽微な被害で済んだ)。神社もこうした効果を考えて建築されたのではないか、と今村先生。
・災害文化(記憶の継承と祭り)の中心である
石碑と同様に発生事実、謂われ、教訓を残す
祭りは究極の防災訓練である(持続性、非日常の体験、コミュニティの結束)
......と、【街道が物語る先人の知恵・津波は「街道手前で」止まっていた現実】で紹介したような「先人の知恵」と思われる話が続々と再検証されている一例。「進化論」風にいえば「環境に適応したものが生き残る」わけだから、継続して現在まで存在しているものが、何らかの経験則に従っているのはある意味当然といえる。問題なのはその「経験則」をいかに読みとって、これからに活かしていくか。
神社本庁のサイトや動画を探したんだけど、これ系の資料って同庁から提供はなされていないんだよね。「マスコミ向け云々」ってのはあるけど、少なくとも「今の」自称マスコミが、想像しているような動きをすることには期待しない方がいい。期待値、というか確率論的に割が合わない。関連資料は公開すべきだと思うよ。
コメントする