ちょろっと解説加えると、英FTなどの一部新聞のWeb有料化が成功しているのは「対価を払っても読む価値がある記事」を豊富に揃えているから。Webだと元々無料ベースが前提なので、そのハードルが高いだけの話。この辺の仕組みは他のウェブコンテンツと変わらない。
去年の記事だけど 【日本のソーシャルゲームの収益の秘密と「換金」と】ってのは浅からぬ関係があって、日本のアドバンテージでもあるはずなんだけどね。分かる人は「なるほど」と思って欲しい。
日本の新聞社のWebコンテンツはどうかしら、と見てみると。これもまた先日の記事に有るけど【「ニュースを報じる時の国際的なルール」】を新聞社の記事も守ってないし、文責を取ることも殆ど無い。
誰が書いたか分からないような記事ばかり。ならば発行した新聞社・編集部が責任を持つかといえば、てんでとりやしない。揚げ句の果てには「重責を持たせて罰を与える」と公言して昇格させる事例まで出てくる始末(WaiWai事件)。
そして最近では複数新聞社でアンケートの結果を共有するなんて事まで始めてる。まぁこれはコストカットという理由もあるけど。何の個性もない、あるとすれば四コマ漫画の違いくらい? な新聞記事のWeb版に、誰が対価を払うのだろう。無料版を読めばそれで済む。
それでも地方版はまだ地域の独自性があるので、成功の可能性は随分と高いけどね。切り口次第では。
そんなわけで、日経はともかくとして、他の新聞社が有料化に限定してWeb配信するようになったところで、どこまでビジネスモデルとして成功するかな~と、生温かく注視したいところ。
【「あらたにす」2012年春に終了】でも伝えたように「あらたにす」は事実上、ビジネス的には失敗。Facebook版がよさげに見えたのでそちらに移行するってことだけど、【日本のFacebookの状況をグラフ化してみる】で調べた時、上位に顔を見せなかったからねえ......どういう観点で「成功」と判断したのか、ちょっとナニがアレ。
All or Nothigでは無く、光る要素もあるので、期待したい部分もあるけど、全般的......というかストラテジー部分で「難しいねぇ」という感は否めない。ま、今後も公開データを凝視しながら、逐次ツッコミを入れて行こうかなあ、と。
ちなみに色々と進んでるはずのアメリカの新聞業界ですら、オンライン版の広告費の伸びは先が見えてきた可能性が出てきた。これは先日【アメリカの新聞広告の売上推移をグラフ化してみる】で伝えた通り。
で。直前の記事【釣りにも程がある...酷い記事タイトルとその中身】に絡めて、主力新聞サイトの有料一本化となれば、どうなるのかなあと、昨日つぶやいたことのまとめ......というか覚え書き。地方紙は逆に今後ますますローカルニュースの配信ベースとして重要視される可能性が出てきたけど(ウェブとの上手な連動も考えやすい。欧米が良い事例)、全国紙はねぇ......色々リソース共有するんなら、こんなに種類はゴホゴホ
コメントする