【旦那が何を言っているかわからない件】
『旦那が何を言っているかわからない件(アマゾン)』
↑ 旦那が何を言っているかわからない件
以前【『旦那が何を言っているかわからない件』の書籍化決定】で紹介した、「オタクな旦那と普通OLが織り成す仲良し夫婦物語」という妄想ウェブ漫画のコミック化。詳しくは巻末の描きおろし漫画にもあるけど、「漫画やアニメでカップルがラブラブ状態の描写を見るたびにムカついた作者」「悔しいので自分でも妄想でこんな話を描いてやろう」「せっかくなので昔2ちゃんねるで描いた漫画の続編として、結婚生活の後日談を描こう」「SNS、さらにはウェブに載せて紹介したら大人気」「『書籍化しませんか』のお誘いキター」という流れ。残念ながら(!?)実話では無い。
ウェブに掲載されてから書籍化の話が非常にスピーディーで、作者が「釣り!?」と驚いたのも無理は無い話。それだけ作品の内容が個性的で魅力あふれている証でもある。
単なるオタクと普通のOLの話なら「オタクを多少茶化すようなストーリー」と思う人もいるかもしれないけど、さにあらず。主人公の旦那さんはオタクなりに筋が通っていて(普通の人とは少々ベクトルがずれているけど)「出来た」人物だというのが話の流れの中で少しずつ明らかにされていく。もちろん柱の部分はオタクなのだけども。話が進むに連れて登場する両者の知人達もそれぞれ個性あふれた人ばかりで、じわじわ来るものがある。
巻頭・章と章の間に納められている描きおろしはしっかりとペンを入れたタッチになっているものの、本編と巻末の描きおろしはウェブ掲載時のラフ画的なタッチのまま。正直なところ、下手にペン入れをせずにこのまま掲載したことは大正解だと個人的に評価したい。このタッチこそが作品の味わいでもあるからね。
なお、いわゆる「オタク系用語」が今一つ分かりにくい人のために、1ページに収録する作品は1本に留め、空白部分には登場した専門用語・オタク用語の解説が行われている。意外にこれが便利&親切だったりする。
↑ 用語解説部分
妄想が続く限りウェブ上での連載を続けて、第二巻を目指して欲しいものです、ハイ。
(最終更新:2013/08/28)
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