[欧州エネルギー大手、風力に軸足 割高「太陽」から転換]
世界の再生可能エネルギー産業で、割高な太陽電池からコストの安い風力発電に投資を移す動きが強まっている。英BPは太陽電池からの撤退を昨年12月に決め、風力発電を強化。
エネルギー大手が風力発電への選別投資を強める背景にはコストの差がある。日本政府が12月にまとめた電源別の発電コスト(1キロワット時)では、風力発電のコストは10年時点で9.9円。太陽電池は3倍の30.1円だ。欧州各国は割高な太陽電池の普及を促すため、補助金制度を導入。ドイツやイタリアなどで急速に市場は広がった。しかし、債務危機などのため、補助金は軒並み縮小。
補助金山盛り盛り込んで太陽光・熱発電の技術普及促進を図ったけど、採算性が取れるほどの進歩には追いつけなくて「お金が底を尽きました」状態。「それじゃ今度は風力発電に」という動きがあるとの記事。
まぁ自然エネルギーは魅力的で資源の有効活用という観点でもよさげに見えるのだけど、【オランダですら、洋上風力ですら、コスト高で立ち往生】や【映像で見知る風力発電所のリスク】などにもあるように、コストパフォーマンや安定性(安定的に電力を供給し続けるという意味)ではまだまだ越えねばならないハードルは、高く、そして多い。そのような状態のエネルギーに、本導入の注力を与えたところで、上記にあるような太陽光の顛末になるのは目に見えている。
安定性・確実性の高い現行のものの改善(環境面・採算面・安全面)を推し進めると共に、現在では採算ベースに乗らない自然エネルギーについては、実証実験を推し進めると共に、技術開発に注力するのが「遠いようで、実は一番の近道」だと思うのだけどね。山師にも騙され・リソースを吸い取られずに済むし。
あと、本文中にあるコスト計算。多分に政治的要因が絡んでいるので、そのまま鵜呑みにすると痛い目にあうので。念のため。
コメントする