働く意思を持って行動を起こしているにもかかわらず、仕事に就けていないニート状態の若者を「レイブル」と呼び、応援する機運を高めようという試みが大阪で進められている。レイブルは「レイトブルーマー」の略で「遅咲き」の意味。マイナスイメージの強いニートに代わる新たな呼称として発信し、就労を後押ししていく構えだ。
■前向きな名称
新呼称の提案は、大阪府が若者の雇用機会創出を目指す事業の一環で実施。事業の受託団体で、人材育成などを行うNPO法人「トイボックス」(大阪市西区)と、社会的課題の解決に取り組むNPO法人「スマイルスタイル」(同)が考えた。
先日【「ニート」数推移をグラフ化してみる(2011年版 子供・若者白書)】でも紹介した、いわゆる「ニート」について、これを「レイブル」と呼ぼうじゃないかという動きがあるとのこと。
......いや、それ、「窃盗」と「万引き」(例えは少々悪いけど)や、先にも触れた「ステマ」と「やらせ」と同じで、単なる言葉遊びに過ぎない感は強いのだけど。しかも元々の「ニート」ってのは【ニート・フリーター問題は社会のせい? 自分のせい? 立場で異なる責任所在への意見】にもある通り、
・「ニート」
......「NEET(ニート、Not in Employment, Education or Training)」の日本語読みで、直訳すると「就業、就学、 職業訓練のいずれもしていない人」。内閣府の定義によれば「高校や大学などの学校及び予備校・専修学校などに通学しておらず、配偶者のいない独身者であり、ふだん収入を伴う仕事をしていない15歳以上 34歳以下の個人」。
ってことだからねえ。印象が云々いってたら、それじゃ「レイブル」ってのが同じような状況になったら、また名前変えるの? それこそ問題そのものの解消とは関係なく、むしろ現実・本質からの視線そらし、「本末転倒」でしかないじゃない。
むしろ「ニート」って言葉をこそ、「いつか必ず花が咲く、希望のある言葉」として認識されるよう、このネーミングを考えた団体とかは動くべきじゃないのかな。
......当事者達を無視した言葉遊びは、良いものとはいえないねえ。
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