クラウド運営者の保険、補償額上限は5000万円......?

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【クラウドユーザー企業向け「クラウドプロテクター」の販売開始について】


三井住友海上火災保険株式会社(社長:柄澤 康喜)は、クラウドユーザー企業向け保険の新商品「クラウドプロテクター(クラウド特約付コンピュータ総合保険)」の販売を2月1日から開始します。

昨今、各企業では、自社サーバー等で管理していたデータや業務システムを、クラウドサービス事業者の管理へ移行しインターネット経由でサービス提供を受けるクラウドコンピューティングに変更するケースが増えています。当社ではこのビジネス形態に合わせた新商品「クラウドプロテクター」を開発しました。本商品は、事前にリスク評価を行ったクラウド事業者のサービスを利用するクラウドユーザーが、 火災、落雷、水害、地震、コンピュータウイルス、サイバー攻撃等によりクラウド化したデータを消失した場合の復旧費用やデータ消失により生じた利益損失等に対して保険金をお支払いします。

当社では、今後も時代のニーズに対応する商品開発を積極的に行っていきます。

1.新商品の特長

1. (1)クラウドコンピューティングビジネスの形態にあわせた契約方式
一般的に、特殊な保険商品の引受にあたっては、契約前に補償の対象となる企業自身のリスク評価を行います。クラウドコンピューティングにおいてはハードウェアやデータ等をクラウドサービス事業者が管理しているため、本商品では当社が事前にクラウドサービス事業者のリスク評価を行い、評価結果に応じた商品をユーザー企業に提供します。なお、クラウドサービス事業者のリスク評価は毎年行います。

1. (2)幅広い補償
対象とする事故は火災や水災のほかに、地震・噴火・津波、コンピュータウイルス、サイバー攻撃(第三者からの不正アクセス)等と幅広い補償を実現しました。
あわせて、対象とする事故によるデータ消失・改ざんやデータ消失・改ざんに伴って発生する損害(データ復旧費用や利益損失など)も補償します。
補償内容の詳細については添付別紙をご参照ください。
2. (3)簡単な契約手続き
当社で実施するクラウド事業者のリスク評価をもとに、契約対象(クラウドユーザー)企業の業種から保険料を算出しますので、保険契約手続きが簡単です。

<保険料(年間)例>

<保険料設計例>
業種 通信販売業
支払限度額 5,000万円
※地震、コンピュータウイルス、サイバー攻撃については1,000万円限度
月払保険料 50,180円(年間保険料 602,160円)


これからますますクラウドコンピューティングの仕組みを使ったサービスを活用する企業、ビジネスとして提供側に立つところも増えてくる時代、やはりこういう「安心を提供する」商品も出てきた。

ちょいと気になるのが価格設定。補償額の0.1%が毎月の保険料っていう設定が妥当なのかどうかはさておき。クラウドの被害額って「万一」の事象が生じた際、その程度で収まるのかな......という気はする。それなりに大きなサービスとして展開して、「データが飛びました、ごめんなさい」なんてことになったら、億単位は容易で必要になるかも。それにしては補償額上限が低いなあ、でもこれ以上保険料が上がるとクラウドコンピューティングのサービス利用のメリット「ランニングコストの安さ」が損なわれるし......。難しいお話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2012年2月 5日 07:56に書いた記事です。

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