iPadで提供されるレジシステム「ユビレジ」が被災地の経済を支える

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●「レジ」という必須インフラによる支援
ユビレジは、iPadでレジ打ちができるアプリだ。従来POSレジは業務用の専用機器をリースし、さらに導入コストや維持コストが掛かかることがほとんどである。ユビレジでは導入時のアプリは無料、月額利用料も5000円に抑えた。低コストながら入力した売り上げ情報をサーバに送り、一括管理できる仕組みまで用意している。

言わずもがなだが、レジ打ちは店舗販売では欠かせないインフラだ。だが、今回支援を受けた大船渡市の居酒屋「北の味処ときしらず」の店長・新沼梢氏は「津波で流されたPOSレジもリースが残っていたが、リース業者に被害状況を説明しても考慮してもらえず、支払いは続いているんです」と話す。新しい POSレジを導入すれば、二重に支払いが発生してしまうと悩んでいたところ、「ユビレジ」に出会ったというわけだ。

「ときしらず」が大船渡市にオープンしたのは2010年の3月1日。それからわずか1年余りで店舗の全てを失い、先立つものが何もなくなってしまったという新沼氏が、再び2011年12月23日にプレハブ仮設店舗での営業にこぎ着けたのは、中小企業基盤整備機構の支援があったからだ。

「(ユビレジの)顧客にも震災によって被害を受けた人が少なくなかった」とユビレジの代表を務める木戸啓太氏は話す。そこで、震災翌月には「被災地企業の早期営業再開支援プログラム」を開始した。


この「リースと被災による二重債務の問題」ってのは契約的にどうにかならないのかな、対象物が自然災害で喪失した後もリース契約が続くのって、商習慣的にどうなのかな......という話はさておき。厳密には「二重債務の負担を極力軽くした」ということだけど、興味深いシステムではあるわな。

全国規模の管理が必要な、移動車両によるコンビニの出張所への利用は難しいけど、今件のような「ゼロからの立ち上げなおし」的な環境下では、ランニングコストの低い「ユビレジ」は願ったりかなったりのシステムだろうね。

そして「ゼロ、あるいはマイナスからのスタートだからこそ取り組める新しいインフラを整えていくことが、本当の意味での「復興」につながっていくのではないだろうか。」という話にも同意をしたい。

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このページは、不破雷蔵が2012年2月11日 06:48に書いた記事です。

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