[タキイ種苗とお茶の水女子大、ピーマンの苦味成分を解明]
↑ こどもピーマン
タキイ種苗株式会社(所在地:京都府京都市下京区、代表取締役社長:瀧井傳一)は、国立大学法人お茶の水女子大学(以下:お茶の水女子大学)との共同研究(※1)で、苦味の少ないピーマン『こどもピーマン』を材料に従来の苦味のあるピーマンと果実成分を比較したところ、苦味に関与すると思われるポリフェノールの一種「クエルシトリン」(※2)が『こどもピーマン』では少ないことが明らかになりました。
ピーマンは子供が嫌いな野菜の代表とされることが多く、その主な原因はピーマンに特長的な「苦味」であると言われています。食品に含まれる苦味には様々なものがあり、例えばコーヒーに含まれる「カフェイン」やキュウリに含まれる「ククルビタシン」などはよく知られています。しかし、ピーマンの苦味成分については、これまで明らかにされておりませんでした。そこでタキイ種苗では、お茶の水女子大学の協力のもと、2010年に発売を開始した苦味の少ない『こどもピーマン』と、従来のピーマンとの成分を比較することにより、今回初めて苦味成分の解明を実現いたしました。
従来のピーマンと『こどもピーマン』の果実成分を比較したところ、従来品種に含まれる成分が『こどもピーマン』には含まれないことを発見し、この物質が「クエルシトリン」(quercitrin)であると特定しました。「クエルシトリン」は苦味ではなく"渋み"を感じることから、さらに食味評価を行った結果、この「クエルシトリン」にピーマンの香気成分(※3)が加わることでピーマンの苦味として感じられることがわかりました。
2010年11月にタキイ種苗が新発表した『こどもピーマン』は、子供に人気で、約80%の子供が「苦くない」とアンケート調査で答えています。アンケートには「普通のピーマンは食べられないが『こどもピーマン』は食べられると回答する例も多くありました。
タキイ種苗では、本研究の成果をもとに「苦くないピーマン(※4)」=『こどもピーマン』として販売や栽培を広げるとともに、新しい料理や利用方法の開発、さらに次の新しいピーマン品種の育成を今後とも積極的に進めていきます。
以前【タキイ種苗が苦くないピーマン、「こどもピーマン『ピー太郎』」を発表】でも紹介し、実際に試食(【「こどもピーマン『ピー太郎』」(タキイ種苗)試食】)したしところ、マジで苦くなくて驚いた、こどもピーマン「ピー太郎」。それを元にピーマンの苦味成分を特定したというのだから、これは驚きの話。
さて、ピーマンの苦味成分を抽出したタブレットとか、苦味5倍のピーマンとかの登場はまだかしらね(要らないよ、そんなの(笑))
コメントする