[再生エネ連系に膨大なコスト 北海道電・東北電が試算]
【地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会】
↑ 国内連系線と運用容量(2006年度における2015年度需要時ピーク時)(2007年2月 電力系統利用協議会「連系線整備(建設・増強」に関する勉強会とりまとめ報告書より作成) ※クリックで拡大表示
北海道電力と東北電力は2011年度に両社エリアで系統連系の応募があった約500万キロワットの風力発電と約90万キロワットのメガソーラー (大規模太陽光発電所) をすべて導入する場合、1兆1700億円程度の系統増強対策費用が必要という試算をまとめた。 地域内の送電線増強に2700億円程度、地域間連系線増強に9千億円程度かかるとしている。
風力発電の適地は北海道や東北など一部に集中している。 発電した電気を日本全体で使うには系統増強が必要だが、至近で要請があった連系量に応じるだけでも、膨大なコストがかかることが分かった。
現時点で3月26日分は配布資料のみ公開。議事録・議事要旨は今後アップ予定。一番今件元記事に近い話の資料は「北海道・東北地域における平成23年度風力受付応募量全量を導入する場合の系統対策について」かな。
要は「自然エネルギーの常として生成電力が不安定である以上、それに対応したインフラをつくらなあかんのだけど、それにはむっちゃ金も時間も維持労苦もかかるよ」ということ。
一部「発送電分離」云々という話はあるけど、「現状より送電時に金がかかる発電を創生する後押し」をするために分離したのでは、「送電」ばかりにコストが上乗せされてしまうという、理不尽なことが起きる。元々「送電」は割が合いにくい話ではあるんだけど、今件のように「(分離で創生したい分野のエネルギーで)送電コストが余分にかかる」ということであれば、「大義名分をなんやかんや言ってるけど、要は美味しいところどりしたいだけでは」と突っ込まれても文句はいえないわな。
これで「発送電分離すれば電気代が下がる」云々って主張は正しいといえるのかしらね(そもそも、発送電分離と自然エネルギーの導入をごっちゃにしている時点で間違ってる気もするのだけど)。
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