[節電に住民支持ない場合は再稼働容認...橋下市長]
関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に反対している大阪市の橋下市長は26日、市役所で報道陣に、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。相当厳しいライフスタイルの変更をお願いすることになる。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない」と述べ、節電策に住民の支持が得られない場合、再稼働を容認する意向を示した。
橋下市長は関電のデータの検証を求めているが、「検証を待っていたら対策が遅れる。今(関電が)出している数字を基に、今夏の節電策を考えざるを得ない」と述べ、再稼働しない場合を想定した今夏の節電策をまとめるよう関西広域連合に要請する考えだ。
解釈次第では、そして恐らくはテレビなり新聞はそのような解釈をするのだろうけど、「臨機応変に対応する、市民の方を向いた素晴らしい施政だ」という解釈もできる。もっとも[橋下市長「大飯原発の再稼働なければ増税も」]なんて話もしてるけどね。
でも、よく一連の発言を見ると、次の3つの事実が浮かび上がる。
1つ。すでに関電管轄の電力事情は「自ら口外している以上に」異常なまでに厳しい事を市長は自覚している。
1つ。再稼働周りで自分のポリシーは有していない。
1つ。再稼働する・しないいずれにせよ自分で責任を取るつもりは一切ない。
一部報道では「二者択一を市民に迫る」なんて報道・表現もあるけど、これって結局、前首相の「要請」と同じで、責任丸投げ。むしろその前首相の放任施政が「総括」されていないので「じゃ、俺もやっちゃえ。このままいくと電力不足で混乱が起きて俺の責任になっちゃう。だから今からこうやって『一生懸命努力しました。駄目だったのは市民のせいです』と布石打っておこう。お前ら次第で稼働するからその場合はリスク減るよ」「これでどう転んでも俺の責任を回避できる。やったね、たえちゃん」という感じ。
記録は残る。積み重なった情報を精査し、まとめれば、新たな、あるいは瞬時で忘れ去られそうな事実も浮かび上がってくる。そういう類のお仕事を、この方はされてきたはずなんですけどね。
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