[楽天、中国・百度と提携のネットショッピングモール「楽酷天」を終了]
↑ 楽酷天
当社は、本日開催の取締役会において、中国本土においてBaidu,Inc.(以下、「百度」)との提携により『楽酷天(Lekutian)』のサービス名で行っているインターネット・ショッピングモールを終了することを決議しましたので、下記の通りお知らせ致します。
1.本件の背景・理由
当社は、平成22年1月27日付適時開示『百度(Baidu)との合弁会社による中国へのEC(電子商取引)事業の進出について』のとおり、中国語検索サービスのNo.1シェア企業である百度と合弁会社の設立について合意した後、平成22年10月から中国国内にて『楽酷天(Lekutian)』のサービスを開始いたしました。
しかしながら、昨年来の中国国内でのEC事業への投資熱に起因する競争環境の激化を背景に、当該サービスの業容は計画を下回る形で推移しました。このような状況の下、当社は今後の事業展開について百度側とも協議し、各種側面からの検討を行ってまいりましたが、現状では業況を抜本的に改善させることが困難との認識のもと、『楽酷天』のサービスを終了することとしたものです。
2.『楽酷天』サービスの終了時期
本年5月末(予定)
3.今後の見通し
本件サービス終了に伴い、当社の平成24年12月期第1四半期において子会社株式および固定資産等の減損処理などを行う予定ですが、決算への影響は軽微と見込んでおります。(当社からの出資額:累計約8.6億円)
なお、『旅之窓』『快楽e行』などの現地旅行予約サイトを通じて行っているトラベル事業や、北京の開発子会社China Rakuten Network Science and Technology Co.,Ltd.におけるシステム開発業務など、当社及び当社グループ会社が中国国内で行っている本件以外の事業・業務については、今後とも継続してまいります。当社としては、本件サービスでの経験をふまえ、中国でのEC事業の環境が安定した後には、引き続き、EC事業の機会を模索してまいります。
当社及び当社グループ各社の事業には、事業環境の変化が激しいインターネット関連事業のほか、金融市場の動向等により業績が左右される証券業をはじめとする各種金融事業が含まれており、業績の予想を行うことが困難であります。したがいまして、当社は業績見通しを発表しておりません。
中国語でどのような印象を受けるかはさておき、日本語の漢字として見聞きした上では「その当て字はちょっとナニがアレよ」的な話をされていた、でもそれだけに期待もされていた(名前の苦境を乗り越えて云々ってのは、サクセスストーリーとしてはドラマライクですらある)「楽酷天」。フタを開けてみたら採算性の問題から2年足らずでの撤退と相成ってしまった。
「昨年来の中国国内でのEC事業への投資熱に起因する競争環境の激化」ってことはライバルが多過ぎて利用客を確保できなかったんだろうし、「中国でのEC事業の環境が安定した後には、引き続き、EC事業の機会を模索してまいります」ってことは「現状の環境下では打つ手なし」ということなんだろうね。
直接的な損失は8.6億円程度とのことで、楽天全体から見ればかすり傷程度だろうけど。事前予想とかが甘かったのかねえ。
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