↑ 制汗シート
現在、男性の身だしなみに対する意識は年々高まっており、男性制汗剤シートの市場も拡大しています。また、特に今年の夏は、昨年の節電に対する意識の高まりを引き継ぎ、「暑さ対策」や「汗対策」にも例年以上に注目が集まることが予想され、ますます需要が高まると見込まれています。
今回のレポートでは、「2012年・夏の消費トレンド」に関する商品ジャーナリスト・北村森氏へのインタビューのほか、男性たちの中でも特に汗をかきやすい「外回り営業マン」500名を対象にした、「汗対策」に関する意識・実態調査も実施しました。そこでわかったのは、汗のニオイをこまめにケア、「スマート」に汗対策をし、「サラサラ」清潔肌を保つ"スマサラ族"が、今の営業マンの主流派であること。夏に向かうこの季節、働く男性たちの最新「汗対策」事情をご紹介します。
●商品ジャーナリスト北村森氏が語る、2012年・夏のキーワードは「ガマンしない暑さ対策」
まずはじめに、「2012年・夏の暑さ対策」および「男性の汗対策」について、消費トレンドに詳しい商品ジャーナリストの北村森さんにお話をお伺いしました。
◆「家電」、「食品・飲料」、「生活雑貨」・・・あらゆるカテゴリーで、ユーザーに"ガマンをさせない"商品が注目を集める
2011年の夏は、いたるところで「節電」というキーワードが使われていました。消費者の「節電」に対する意識も非常に高く、エアコンを使うことを控えたり、調理の器具や方法を変えたりと、「節電」のために「ガマン」をすることも1つのトレンドになっていました。この「節電」を意識した流れ自体は、2012年はもちろんのこと、この先数年は続いていくでしょう。しかし一方で、消費者の「ガマン」が続くのは1年が限界です。昨年は「"ガマンする"暑さ対策」が主流でしたが、2012年は「"ガマンしない"暑さ対策」が、ヒット商品のキーワードになってくるでしょう。
さらに、「生活雑貨」についてもその傾向は高まるでしょう。単純に「冷たい」「すっきりする」からヒットするという単純なものではなく、そのクオリティーや機能の高さに注目が集まると思います。例えば、手軽に汗対策ができる「制汗シート」などについても、今後は、「ニオイ対策」はもちろんのこと、「清涼感」「拭き心地」など、その「機能」も「"ガマンしない"暑さ対策」に注目が集まると予想されます。
「家電」、「食品・飲料」、「生活雑貨」・・・あらゆるカテゴリーにおいて、ユーザーがどれほど"ガマンすることなく"快適に夏を過ごせるようになるかがヒットの分かれ目になるのではないでしょうか。
◆男性の「身だしなみ」に関する意識の高まりで、ますます注目される「制汗シート」
中でも、先ほど触れた「制汗シート」については、商品カテゴリー自体としても注目です。というのも、男性の「身だしなみ」に関する意識自体が近年非常に高まっており、「汗対策」や「ニオイ対策」などの男性向け商品の売上全体が増加傾向にあるのです。
以前は、男性が身だしなみに気を遣うことに対して「男らしくない」などという感覚を持つ人も多かったのですが、2000年を過ぎ、著名人やメディアが「大人としての"たしなみ"を身につける」ことや、「場を読む」ことの大切さに言及するようになってから、流れに変化がおきました。「身だしなみ」は、自分自身をよく見せるという以上に、「周りを不快にしないため」のものという考え方が主流になり、自然と「周りへの気遣い」の1つとして、当たり前に身だしなみに気を遣うようになった人が増えたように感じます。
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