一方で、かつて『脳を鍛える大人のDSトレーニング』や『Wii Fit』がヒットする前に「これこれこういうソフトがありまして」ということをお話ししたとしても、ご理解いただけたかどうかということと同じように、私たちが現在開発中のソフトについて、「これこれこういう(まったく新しい)ソフトがありまして」ということを今ご説明したとしても、ご理解いただくのは難しいということがあります。
それから、私たちがやってきたことを業界の方々がご覧になっており、先にそのようなお話をすると、私たちがしっかり仕上げて出す前に、類似のコンセプトのものが出てきてしまいかねませんので、事前には十分にご説明できないということもあります。
事前にご説明することが私たちの商品のインパクトを失わせてしまうという側面がありますので、これは将来、「従来のゲーム機の改良版ではなくてまったく新しい提案でしたね」と言っていただけるように、結果で証明するしかないと思います。ただ、私たちとしては(ニンテンドー3DSやWii Uは)単なる改良版をつくったという意識ではなくて、従来は不可能だったことを実現可能にするものだと考えています。
先日【任天堂ゲーム機の販売動向をグラフ化してみる(主要ハード編)】などでも触れた、決算説明会における議事録。4月29日には公開されていたので、ざっと読みとおしているけど、気になったことをとりあえず。
この話、前社長山内溥氏も語っていたんだよね。単なる思い込みとか並行進化の結果とか、色々な説明も外部でされているけど、あながち間違いとは言い切れない。何も無い所から手探りで進むのと、あらかじめ完成事例を知った上で突き進むのとでは雲泥の差があるからねえ......。
ただ一方で、やっぱり多少なりとも想いが空回りしている感もいなめない。もう少しじっくりと読み進めて、他に気になるところがあれば逐次覚え書きとして記していくことにしよう。
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