コンプガチャの報道と業界の動きと

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1.現状認識
消費者庁は、コンプガチャは景品表示法で禁止されている『カード合わせ』という手法に該当する可能性を示唆しております。現在のところ明確に違法だという判断は示されていないと認識しており、実際に、現時点では具体的な通達などもありません。既に弊社は、消費者庁より中止等が要請された場合、全面的に従う方針を発表しております。

2.コンプガチャ停止の理由
弊社は、監督官庁から指導・要請される前に、業界側が自主的に規制することが望ましいと考えます。そこで、消費者庁の判断・動向にかかわらず、自主的にコンプガチャを停止するべきであると判断しました。

3.停止するコンプガチャの範囲・期日
平成24 年5月7日に発表した「消費者庁によるコンプリートガチャ中止要請報道について」におきまして、弊社で取り扱うコンプガチャとして「コンプガチャ」、「テーマガチャ」の2種類を挙げておりますが、両方を対象としています。既に実施中のガチャ企画の期間満了日である平成24 年5月31 日をもって全て終了します。それ以降、新たなコンプガチャを実施しません。その結果、弊社におけるコンプガチャは平成24 年5月31日をもって全て停止することになります。ただし、当社が提供元ではないゲームに関しては、提供元の判断に委ねられます。

4.今後のゲーム開発について
弊社は、ソーシャルゲームあるいはオンラインゲームの本来の楽しさである、協力・競争などのソーシャル性やイベントなどを追求していきます。ごく一部の高額課金者に依存することのない、長期継続的に楽しんで頂けるゲーム を目指します。


元々【子供のネットトラブル、「コミュニティサイト」では2008年以来初の減少(2011年データ反映版)】あたりでもちらほらと触れてるけど、コンプガチャ回りについては射幸心をあおることや子供が大金を浪費してしまいかねないこと、さらには疑似通貨的な使われ方がされているにも関わらず、そのシステム周りの防御策をはじめとした各種対応が非常にルーズであることなどから、昨年後半あたりからちらほらと関係当局からつつかれている雰囲気はあった。そして某社での相次ぐバグに伴う詐称事件が大きく報道されたのを受け、業界側も重い腰を上げ始めた......

......というタイミングであの読売の報道。確かに業界側の対応が遅い、というのもあるんだろうけど(美味しい果実を「食べるな」と言われてもなかなか止められないものさね)、どうもあまりにも色々ときな臭過ぎる。関係当局側の対応も、規制をかける側としては情報の出し方という点でとてもじゃないけど及第点はあげられない。

なんだかねえ。今件の、読売報道によるガチャ周りの件。「毎日新聞報道による、奈良県の産婦人科壊滅事件」を連想してしまった。あるいは構造が似ているのやもしれない。もしかして、可能性の一つだけど。

一方で、正式発表がいつになるかは現時点では不透明だけど、確実に方向性は変化を見せるだろうね。そういう観点では、任天堂が前々から何度となく強調している「ダウンロードコンテンツを有料販売するにしても、『プラスα』の楽しさを提供するものであり、それが無くても十分に遊べるソフトを販売するのが第一義的」という話が、あらためて重みを増してくるって感じだね。

あと、DLC(ダウンロードコンテンツ)回りもどうなるのかな。最近では中途半端な出来映えのをさっさと製品価格で発売して、残りの部分を有料のDLCとして提供するのならまだしも、完成させておきながらブロックをかけ、DLCで開放キーを買って初めて少しずつ見えてくるってのもあるからね。特に後半は、正規価格の誤魔化し的な感が強いとして、非難を浴びている。

こういう「商法」も情報の共有化で「買うべきか否か」ってのを素早く公知させていく仕組みが必要なのかもしれないな。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2012年5月 9日 17:42に書いた記事です。

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