【38℃の日は暑いのに38℃の風呂に入ると熱くないのはなぜか】
↑ 41℃の風呂の場合
今年も暑い夏でした。最高気温が名古屋でも39.3℃などという話題の出た年でした。
そんなある日のことです。あまりにも暑くて汗が出たので、シャワーを浴びました。汗も流れてさっぱりしましたが、ふと気になったことがあります。「今浴びているシャワーの温度は38℃。熱いどころかすごく気持ちいい。今日の最高気温は35℃だったのにすごく暑かった。もし気温が38℃になったらもっともっと暑いはず。同じ38℃が自分の体の周りにあるのに、どうして気温の場合には暑くて、シャワーは気持ちいいの?」ということです。
気温はからだ全部が38℃の空気の中に入っていますが、シャワーは38℃の水滴があたっているので、ちょっと違います。すぐに風呂を38℃に設定してわかして入ってみました。すると熱く感じません。なぜ、気温の38℃は暑いのに、風呂の38℃は熱く感じないのでしょう。すごく不思議です。
科学部のみんなに話しても「なんでだろうねぇ」とか「おもしろいけど分らないなぁ」という反応でした。そんな話題の中でわたしたちの研究テーマは「気温38℃の日は暑いのに、38℃の風呂に入ると熱くないのはなぜか」ということにし、みんなで研究していくことにしました。
具体的になぜそうなるのかはネタバレとなるので、ここでは伏せておくとして。色々と実データや体験をもとに仮説を立て、実験を繰り返し、専門家の意見を尊重し仮説の裏付けを取り、事実に歩みを進めていく。身近な「はてな」にスポットライトを当てて、迷わず戸惑わず妄想に振り回されず突き進むスタイルは、科学のあるべき姿を見せてくれる感すらある。
テキストは少々長めだけど、最後まで読み通す価値のあるお話ですぞよ。
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