【農研機構、コンパクトで葉身部までおいしく食べられるネギ新品種「ゆめわらべ」を育成]
↑ ゆめわらべの解説
コンパクトなネギ新品種「ゆめわらべ」
-持ち運びやすく食味のよいネギが長期間供給可能に-
■ポイント
・短く持ち運びに便利で、しかも緑の葉身部(1)までおいしく食べられるネギ新品種「ゆめわらべ」を育成しました。
・短期間で省力的に栽培でき、幅広い時期の出荷が可能になります。
<概要>
農研機構 野菜茶業研究所は、持ち運びやすいコンパクトな長さに仕上がり、辛味が少なく食味のよいネギF1品種「ゆめわらべ」を育成しました。
白く軟らかい部分(葉鞘部(1))を30cmほど形成させる従来のネギ生産では、土寄せ(2)を繰り返し行う必要があり栽培期間が長期におよびますが、「ゆめわらべ」は葉鞘が短く太りが早いため、土寄せ回数が少なく、短い栽培期間で収穫することが可能です。通常のネギより持ち運び・収納に便利で、少人数家庭でも使いやすいというニーズにかなうだけでなく、辛味が少なく軟らかいため、緑の葉身部までまるごと食べられます。秋冬季だけでなく、初夏~夏の生産にも適しており、長期間の出荷が可能になるとともに、ネギ栽培の省力化、高品質化が期待されます。
<新品種「ゆめわらべ」の特徴>
1.「ゆめわらべ」は、葉身部および葉鞘部が一般的なネギ品種と比べ短く、冬どり用短葉性品種「ふゆわらべ」よりもやや長くなります(表1、図1)。
2.葉鞘径は「ふゆわらべ」より太く、多収となります(表1)。抽だい4 )の起こりやすい初夏の収穫でも抽だい株の発生が少なく(図2)、夏どりでも高収量が得られます(表1)。
3.辛味の程度は収穫時期が変わっても安定して低く(表1)、緑の葉身部まで軟らかく食すことができます。
4.全国で栽培可能で、秋冬どり、初夏どりおよび夏どりでの生産に適しています(表2)。葉鞘が短いため、土寄せ回数が一般のネギより2回ほど少なく、栽培期間も1~2か月短縮され、生産労力・コストの削減に寄与します。
5.「ゆめわらべ」は、短葉で軟らかく辛味の少ない雄性不稔性5 )の「MSK-TA-2」を母親、やや短葉で優れた外観特性を有する「TAM-1」を父親とするF1 品種です。
当方はネギが大好き人間......なんだけど、最近はなかなか良いネギと巡り合えなくて難儀しているこの頃。ネギそのものは結構見受けられるのだけどね。
今回発表された「ゆめわらべ」は、作りやすいし食べる部分も多いとのことで、ちょいと注目モード。市場に出回るのはいつごろになるのかな。
コメントする