[道「節電で打撃」を想定]
「厳しい冬になれば、寒さで死者が出ることも考えられる。検討できる節電対策を全て洗い出してください」冷房なしでは過ごしにくくなった道庁の知事室で、高橋はるみ知事は道幹部に対し、冬場の節電の検討を矢継ぎ早に指示した。
「節電の本番は冬場。夏場はある意味、予行練習に過ぎない」。この共通認識が知事や道幹部の間にできたのは、6月中旬だった。北海道電力幹部が「厳秘」扱いで道幹部に示したA4判のリポート約10枚がきっかけだった。
夏場の節電はピーク時の抑制で乗り越えられる。しかし、夜間も暖房が必要な冬場は一日中、電力需要が落ちにくいため、節電で絶対的な電力使用量の抑制が必要になる。リポートの中で、北電は、夜間の電力抑制に触れながら、経済規模の縮小を伴う節電も排除できない、とした。ネオンの消灯、コンビニ店舗の営業時間短縮や一時休業、工場の操業停止なども挙げられ、「国内ではオイルショック以来だ」(北海道経済産業局幹部)という衝撃的なものだった。
先日【今年の北海道、電力の安定供給は困難との見通し】で触れた話の行政面からの動向。直前の「仕事しない党」の話もあわせ、確実性が高まったこともあり、かなり状況的には厳しいところ。「イレギュラー的要素」を含めずにこんな感じで、さらに【北海道電、やっぱり無理しすぎ】という話も合わせると......。
インフラを、無制限に無料で誰の労苦も使わずに空から降ってくる、神様が与えた恩恵と思い込んでいる人たちが国を動かしているのでは、ねえ。小学校の時に習わなかったのかしら、生活を支える人達の苦労や、その人たちに対する感謝の気持ちを持たねばならないってこと。
幸いにも(?)エルニーニョ現象のおかげで今冬北日本での積雪は少なめになりそうだけど、それもあくまで予想。しかも、そうなったとしても「平年と比べて」に過ぎない。責任を取るべき人たちのことをしっかりと覚え、記録しながら、今は万全の手を打って備えるしかない、かな。
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