[不動産会社の鉄道、3200万人運んで30周年]
千葉県佐倉市のニュータウン「ユーカリが丘」を周回する鉄道「山万ユーカリが丘線」が11月2日、開業30周年を迎える。民間企業が運営する新交通システムとしては日本初の路線で、開業以来、3200万人を無事故で運び続けてきた。24日からは30周年を記念し塗装を改めた車両の運行を始めるほか、31日には記念式典も催し、新たな歴史の一ページを開く。
ユーカリが丘は、不動産会社の山万(本社・東京)が1971年に開発を始めた245ヘクタール、人口約1万7000人の新興住宅地。ユーカリが丘線は住民の足として、分譲開始から3年後の82年11月に開業した。
京成線のユーカリが丘駅に接続し、市街地をぐるっと1周して戻ってくる全長4・2キロの路線は、開業から人身事故などによる運行障害を一度も起こしていない。31階建ての高層マンションが建つなど、今も街の成長を支え続けている。
鉄道漫画「テツぼん」でも話に登ったことがあるパターン「不動産会社が鉄道を運営する」の一事例。「A列車で行こう」シリーズを思い起こさせる、地域開発と鉄道運営が非常にうまくいっている、素敵な鉄道。こういった一体型の開発ってのもありだよなぁ、と思うと共に、鉄道などの公共交通機関と地域との密着性って、やはりちゃんと見ていかねばならないよね、とも考える今日この頃。
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