【消費者庁、iPS投資話に注意を 架空の権利購入持ち掛けで】
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消費者庁は2日、東京都荒川区に本社を置くと称する「三栄」が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)作製に関する架空の権利の購入を持ち掛けてトラブルが相次いでいるとして、消費者安全法に基づいて注意を呼び掛けた。
消費者庁によると、三栄は「製薬会社とライセンス契約を結んでiPS細胞に関する特許を管理・運用している。『知的財産分与譲渡権』を販売し利益を還元する」と、うその記載をしたパンフレットを高齢者宅などに送付
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三栄が国内でiPS細胞作製に関する特許権を出願・取得した事実はなく、さらに複数の製薬会社とのライセンス契約も締結していないことが判明しました。
また、パンフレットにおいて記載された三栄の設立年月日、資本金の額及び本社の所在地は、法人登記上のそれとは異なるものでした。この本社所在地とされている場所は、三栄が私書箱契約を交わした郵便物受取サービス(私設私書箱)事業者の所在地であり、三栄に関わる拠点は存在しないことが分かりました。
さらに、三栄が送付した勧誘資料では「知的財産分与譲渡権」について、その裏付けとなる特許権出願・取得に係る詳細な記載や高額な配当が可能になる根拠等その商品の具体的な中身が明示されておらず、消費者にとって十分な情報が提供されているとはいえません。
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