↑ 世界のエネルギー会社の売上高上位8社の変化と主な大規模M&A事例
我が国では現在、電力自由化論議が盛んに行われており、自由化の進展が現在の大手電力会社に新たな新規参入会社が加わって競争が進むメリットを強調する意見や見解が語られことが多い。ところが、日本に先んじて自由化が導入され、進展した欧州の現状を見ると、一時は新規参入が増えたものの、既存の大手電力会社が国内外の電力やガス会社の吸収合併(M&A)を積極的に行い、結果的に、電力会社の大規模化、集約化が進んでいるのが実情である。
市場価格が急落する直前までのグラフを呈して「これが国際価格の現状です」とドヤ顔で演説したり、虎の威を借る狐の如くインフラ企業に恐喝をしたり、実情を知らずにイメージだけで「血と汗を流せ」と相手企業を叩いて自分の美味しい話を飾り付けするなど、「今の」国のトップがそういう状況を望んでいるからというのもあるのだけど、電力関連の状況は正直ヤクザ紛いの魑魅魍魎が暗躍どころか表だって活動している状況。電力の発送電分離、自由化にしても、「送電には手間とお金がかかるし儲からないから自分達は絶対やりたくない!」との思惑で、分離すれば・自由化すれば、こんないいことがありますよ、欧州だってやってるじゃんと「起きうるかもしれない」利点を並べ立てて煽動する方々がいる始末。
で、その欧州では一体どんな状況になっているのかを記したレポート。以前アメリカでの現状を【「電力自由化のリスク」】などでも触れたけど、一部で語られているイメージとはまったく違った状況が欧州でも展開されているというのが実情。
自由な移動が出来なかった、移動手段もなかった、もちろん情報を取得する機会もほとんどなかった江戸時代じゃないんだから、「煽動するために、良いところだけ、可能性としての未来のみ」を伝えて、同時に起きている問題、それ以前に実態・現状そのものを無かったものとするってのは、止めるべきだと思うな。大人として恥ずかしい。
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