【「混雑統計データ(R)」による東日本大震災当日の人々の流動状況】
このアニメーションは、携帯電話のGPSデータをもとに、2011年3月11日の東日本大震災時の人の流動を再現したものです。具体的には、東京大学空間情報科学研究センターと共同研究を行っている(株)ゼンリンデータコムの「混雑統計(R)」データを用いています。
「混雑統計(R)」データは、主にNTTドコモが提供するオートGPS機能によって取得されたGPSデータをもとにして、個人が特定されないように秘匿処理を行っている統計データです。
全国での該当者は人口の0.5%強程度に相当すると言われ、最短では5分に1回程度のデータがアップロードされます。アニメーションについては、色がGPSが進んでいる方向ごとについているので、地震前には色々な方向に人が活発に移動するとともに、点の数も密度濃く存在していることがわかります。一方で地震直後は動きがなくなり、色がほとんどついていないこととともに、点の数も減っていることがわかります。
ほとんどの人が外出時には所有するようになった携帯電話。そのGPSデータを元に、人の動きを可視化しようというお話。今回取り上げたのは東日本大地震当日のもので、非常に興味深いものであるのが分かる。拡大縮小ができる内部データなら、もっと詳しい検証(都市工学周りで役立ちそう)ができるんだろうな。
リリース元には震災当日以外に、過去のデータも多数用意されている。時代が古いものになると携帯電話の普及率も低いので、やや精度に粗さ(特に高齢層の動向が反映されにくい)が懸念されるけど、注目すべきものには違いない。
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