福島県飯舘村が福島第1原発事故で避難する村民に情報提供の目的で配ったタブレット型通信端末の使用率が伸び悩んでいる。お年寄りが使いこなせずに敬遠しているのが理由で、宝の持ち腐れになっている。
「もらったばかりの時はいろいろ触ったが、操作法が難しく、だんだん手が伸びなくなった」飯舘村から福島市の仮設住宅に避難する無職高橋初子さん(70)。端末は部屋で鉢植えと並んで収納台の上に置かれ、インテリアと化している。「テレビと携帯電話があれば生活には困らないので今は使っていない」と話す。
村の話では、苦手意識が強くて使いこなせない高齢者が多いという。中には「使い方が分からないので返す」と返品した人も数人いた。村総務課は「導入時に使用説明会を開いたが、操作には慣れが必要。時間をかけて浸透を図りたい」と話している。
【老齢の親にタブレット機を使わせたいけど...欲しい機能とハードルとなるもの(2012年版情報通信白書より)】などでも解説しているけど、比較的組しやすいはずのタブレット機ですら、高齢者の多くには受け入れにくいというお話。ハード云々よりもむしろソフトウェアの設計指向レベルで問題があるのではないか、という気がする。
一般携帯電話と同レベルの難易度で操作できるタブレット機があるといいかもしれないねえ。オプションでカバーをつけると、物理キータッチができるような。
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