靴ずれ戦線(2) 読了

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↑ 靴ずれ戦線(2)
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NKVDの女性将校ナージャと、見習い魔女ワーシェンカが織りなす、どたばたマジカル独ソ戦「靴ずれ戦線」も2巻目......にして最終巻。テーマとなった戦域が戦域なだけに、ベルリンが陥落したらオシマイになるのは仕方ないけど、作りが面白かったのでもうちょっと続けてほしかったな、という感はある。

話の流れやノリは前巻同様で、ソ連軍とドイツ軍の戦いを主軸に、多種多様な神やら精霊やらが登場し、あちこちにちょっかいを出していく。けれど主軸部分は何も変わらない。時の流れは偉大なり。

最後まで読み通して「あ、なるほど」と思ったけど、この時代のソ連って迷信やら宗教やら神がかりなことには異常なまでの反発心......というか共産主義って得てしてそんなものなんだけど(「共産主義」そのものが神的存在なのだから)、その中で魔女を徴用して戦域に投入するというあたり、速水螺旋人先生らしい皮肉なところも。

終盤に向けてアレの仇を討ってみたり、それを果たしたのはいいけど結果的にあらあらどうしよう的なことになってみたりと、色々と最後まで楽しませてくれる一冊でした。

イラストコラムも読みごたえがあるし、今度はもう少し現実サイドでじっくりと、独ソ戦を読みたいものですな。あるいは少し架空戦記まじりのものを......ってそれが「大砲とスタンプ」か(笑)。

(最終更新:2013/08/23)

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このページは、不破雷蔵が2013年3月15日 12:01に書いた記事です。

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