↑ 高橋 博之さんの写真アルバム
「津波の後は海がよくなることを昔ながらの漁師はみんな知っている。海の中は今、海藻がわさわさ育ち、ジャングルだ。通常、11月に海に入れたホタテの稚貝は翌年のお盆過ぎから売れるようになるんだが、今年は4月から売っている。海とはそういうものだ」。
牡蠣の育ちも震災前の倍になっていました。チリ地震津波のときも同じだったそうです。津波の後は、海産物の生育が倍のスピードにあがる。何年かはこの状態が続く、そう断言しました。そのことを理解している3人の息子たち(いずれも漁師)はいち早く、養殖の復旧に取り組み、今年一年それぞれ一千万円近くの水揚げで、すでに投資の元がとれたそうです。「家よりも何もまず海に向かった息子たちは賢かった」。
なぜ、津波の後は海が豊かになるのか。これまでの私の認識は間違っていました。海底に堆積していたヘドロは、窒素やリンなど、言わば肥料のかたまり。それがかきあげられ、海中に拡散した。つまり、牡蠣やホタテが食べる栄養分が増えたことが理由だということでした。
2011年の東日本大地震・震災後には特に東北・太平洋岸地域で似たような話が相次ぎ、かつて生命体だったものの有機物(......まぁ、アレだ)を食らうため、海産物全般が豊漁になる云々という話はちらほら聞いていた。納得する部分もあったんだけど、それにしては分量の計算が合わないな、と思っていたら、先日こんな話が。確かにこれなら納得はいくし、海底の蓄積物の栄養成分の豊かさは、別件でも耳にしたことはある。
【オイスター・ガーデニング(東京湾三番瀬カキ礁生態系への考察―泥干潟に特有の生態系・カキ礁とは―)】と呼ばれている、牡蠣の養殖で水質を改善化するなんていう話もある(一方、分量を間違えると
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