過剰な量のサービスは逆に成果を減らしてしまう、かも

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↑ 2パターンのサンプル提示。効果があるのは......?


1. ユーザーに沢山の選択肢を与え過ぎると何も選ばなくなる

選択肢は多ければ多い程良いというわけではない。以前にとあるスーパーにて2つの試食テーブルを利用した実験が行われた。左側のテーブルAには6種類ジャムのビンを置き、右側のテーブルBには24種類のジャムを置いた。そうしたところ、40%の客がテーブルAのジャムを試食し、残りの60%はテーブルBのジャムを試食した。より多くの客が沢山の種類があるテーブルBに興味を持ったのだ。しかしながら、驚くべき事に6種類しか置いていなかったテーブルAに来た客の実に30%が商品を購入。4倍の種類のあるテーブルBの客の中で実際に購入したのはわずか3%。結果として選択肢が1/4しかないテーブルAの方が売り上げが6.5倍以上も高い結果となった。

選択肢が多過ぎるとユーザーは迷ってしまい、こちらが望む行動を起こさないという好例といえる。おそらく一般的には選択肢を多く提示した方がユーザーが喜ぶと思われがちであるが、エンゲージメントを高めたいのであれば大きな間違いである。彼らは選択肢が多過ぎると精神的プレッシャーを感じ、行動を起こさなくなってしまう。"選ぶ" という行動自体がハードルになってしまうのが理由。従って、商品やコンテンツが沢山ある場合は、なるべく小出しにして、ユーザーに無駄なプレッシャーを与えない事。


別件で探し物をしていた際に見つけた、素晴らしい文献。特にこの引用部分には「なるほど感」しきり。この実験自身の詳細は公知されていないので裏付けはとれないけど、説得力はあるし、自分でも確かにそんな行動をとるだろうと想像してしまう。スーパーにずらりと並んだ商品を目の前にした時の心境とかね。

もっとも上のジャムの場合、多種の商品を試食して、それで満足してしまったという可能性もあるのだけど(無論これも「選択肢を見ただけで満足してしまう」ということにつながるから、あながち間違ってはいないけどね)。

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このページは、不破雷蔵が2013年5月21日 07:21に書いた記事です。

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